room41_20120502
ご案内:「嘗て世界があった場所」にハイトさんが現れました。 (05/02-15:35:14)
ハイト > (抜ける様に青く、雲ひとつもない空
季節の花に彩られながら、青々と茂る草原
朗々と歌うように伸びた大樹の枝葉を揺らし、清爽な風は遠く、何処までも駈けてゆく――
そんな春の麗らかな景色の中心には、両膝を付いて沈黙する女悪魔の姿があった。
何かを祈るように双眸を伏せたまま動かない彼女の前には、白く大振りな大剣が一振り、突き立てられている。そして大剣の鍔には、黄色いゴーグルが掛けられていた) (05/02-15:44:27)
ハイト >
(大剣に寄り添うようにして供えられた――お世辞にも綺麗とは言えないラッピングが施されている――花束は、コスモスとラベンダーでいっぱいになっている。
どちらの花も現在の季節から大きく外れたものであるが、彼女にとってはそれらを集めるなど、造作もない事であった。
手段にしても、手間にしても。
時間も労力も惜しまぬだけの価値が、ここにはあった。) (05/02-15:55:16)
ハイト >
(彼女の眼前に佇む大剣は、死者を弔う為のもの――即ち、墓標。
手向けた花は、「彼」が生前好んでいたものだった)
(05/02-16:00:22)
ハイト >
(神にも天使にも祈りを捧げるつもりはない。
ただひたすらに、新たな生を受け生きてゆくであろう「彼」だけに届くようにと
彼女は願いを込め、頭を垂れて祈り続ける――)
(05/02-16:03:23)
ハイト > (私が愛したあの人は、広い背中を持っていた。如何に絶望的な戦いであろうと、彼が後ろにいれば、私は安心して剣を振るえた)
(05/02-16:12:30)
ハイト > (私が愛したあの人は、温かい手を持っていた。何に触れても冷えたままの私の手ですら、彼の手の中では不思議と温かくなった)
(05/02-16:12:47)
ハイト > (私が愛したあの人は、大きな心を持っていた。どれだけの苦境に措いても、最後には必ず笑顔で私の名を呼び、迎えてくれた) (05/02-16:12:57)
ハイト > (私が愛したあの人は、今、この目に触れもしない、遠い遠いどこかにいるのだろう。幸せになってほしいと、ただそれだけを祈り続けて、今年もこの日は終わるのだろう) (05/02-16:17:24)
ハイト > (ほとり、―― 閉ざされて早十数分経った瞳から、温かい雫が頬を伝い、零れ落ちた。
嗚呼、目蓋の裏が熱い。どれだけの時が流れても未だ、ここで膝を折るとどうしてか、忘れたろうと、必要のないものであろうと思っていたものが溢れ出てくるのだ) (05/02-16:24:44)
ハイト > (目蓋を開き、深紅を湛えた双眸にて眼前の大剣を見遣る。泣き腫らすのは性に合わない。さあ、届かぬ報告をして、温かい紅茶を飲みに戻ろう。
彼女の頬を撫で、清爽な風は遠く、どこまでも駈けてゆく。世界の果てをも軽々と飛び越え、行き着く先は何処へか……) (05/02-16:36:52)
ご案内:「嘗て世界があった場所」からハイトさんが去りました。 (05/02-16:36:54)
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