room02_20120506
ご案内:「峻嶮な岩山の麓」にイグニスさんが現れました。 (05/06-16:58:10)
イグニス > ……ふぇ? (ツンツンと頬や瞼を突く感触に、少女は醒めぬ思考のままおぼろげに瞼を開いた。) (05/06-17:00:59)
イグニス > (こそばゆいその感触。目の真っ先にあるのは尖った鈍色に輝く先端で、聞こえてくるのは鳥たちの囀りではなく野太い罵声だ。ツンツンと、目を突くその動作は少女にとって煩わしく思うも、とりあえずもう片方の目も開けて自分を起こす相手を見てみた。) (05/06-17:03:34)
イグニス > (見えた相手は、一般的な冒険者または傭兵といった装備の男だった。罵声は酷く訛っているが、少女は言葉の代わりに相手が言葉に乗せた意思を聞き取って首を傾げる。傾げた少女の首に振り下ろされたバトルアックスは、少女の柔肌を少し押し込んだ位置で止まった。) (05/06-17:09:04)
イグニス > (意訳するなら彼らの罵声は単純だ。『くたばれこの化け物め。何故刃が通らねえ。』これに尽きる。見れば申し訳程度に火も仕掛けていたみたいだ。少女を燃やそうとしたのだろう。少女はさらに首を傾げた。) (05/06-17:14:21)
イグニス > (彼らに攻撃を受ける理由が見当たらない。それに様子を見るに刃が通らないことも火で燃やせないことも分かっているのに何故同じ試みを繰り返すのか。ぽけっとした表情のまま暫く考えて、もう少し様子を見ることにした。) (05/06-17:19:39)
イグニス > (自分の上に載せている岩塊の位置を調節して、仰向けの姿勢から横向きになる。男たちは岩を警戒して飛び退ったのか、こそばゆい感覚が去った。) (05/06-17:23:01)
イグニス > (暫くして再び、こんどは耳元にこそばゆい感覚が走る。ぴくぴくと耳を動かして払う物の、音は去らない。まるでお父さんが言っていた夏の夜の蚊のようだ。ツンツンピトピトと煩わしい。) (05/06-17:26:47)
イグニス > んっ。(眉を寄せて少女が唸る。同時に加速焔が男たちに施され、男たちの靴裏や背嚢から炎が噴き出した。) (05/06-17:32:49)
イグニス > (それは煙を伴わぬ純粋な火。男たちを高空へと打ち上げる推進力。ぐんぐん加速して男たちは山を越え、放物線を描いて消えていった。) (05/06-17:38:42)
イグニス > (暫くの間が空いた後、再び山に動物たちの鳴き声が帰ってくる。 同時に空気を漏らす様な蚊細い悲鳴が、よたよたコツンという足音と共に少女から離れていった。) (05/06-17:42:15)
イグニス > (case6: 冒険者組合の場合。 『峻嶮な山の麓、街道から少し外れた位置に少女の姿をした魔物が居る。肌は魔法の矢を弾き一切の刃を徹さない。その性質極めて凶暴なり。見えぬ拳をもて大男が霞む程の空を舞う。』程なくして掲示板の依頼が張り替わった。眠る少女に掛けられた懸賞金は金貨三十枚。魔物の情報、解体部位は別途買取。巨人討伐にあたる金額だった。) (05/06-17:58:09)
イグニス > (少女が所属する冒険者ギルドに呼び出される日は近い。) (05/06-18:51:34)
ご案内:「峻嶮な岩山の麓」からイグニスさんが去りました。 (05/06-18:51:41)
ご案内:「森の境目」に遼さんが現れました。 (05/06-21:18:49)
遼 > (ガサガサッと草葉の合間をすり抜け、月光差し込む森の中へと踏み込んだのは小柄な少女。紺色のスクールバッグを両腕で抱え、周囲をきょろきょろと見回しては、途方に暮れた溜息をつく) ……なんで…意味、わかんない… (吐き出された声はか細く震えていた。だって帰り道のはずだったのに、こんな森の中なんて。どう考えてもあり得ないんだもの) (05/06-21:23:37)
遼 > (ブレザーのポケットからケータイを取り出し、サブディスプレイで時間を確認。森に入ってから1時間近く経っていた事を知ると、より一層深い溜息を吐く。別に家に帰れないのはいい。でも、野宿は嫌だった。食べ物も飲み物も持ってないし、サバイバル経験なんてあるはずもなかった。ケータイを持った手を力なく下ろし、とうとうその場に立ち竦んだ) ((…あたし……ここで死ぬんだ…))(若干14歳の少女には、絶望的な状況である) (05/06-21:30:27)
遼 > (抱えたスクールバッグも地面に落として、しゃがみこむ。繋がんないかなぁ、なんて淡い期待を抱きつつ、今一度ケータイを開いて、家に電話を掛けてみた。通話口から聴こえてくるのは、圏外の時のアレである) ……樹海でもフツーに電波3本立つって言ってたじゃん…(じわっと目に涙を溜めつつ、苛立ったようにケータイを閉じる。――これは、色んな事から逃げ出した自分への天罰ではないか。 当初抱いた疑惑は、証拠もないのに確信へ変えられてゆく) (05/06-21:37:16)
遼 > (ぼろりと大粒の涙が零れれば、ぐいっと右の袖で拭って) ((…別に…帰れなくても、いいし…っ…)) (どこか拗ねたようにそう考えると、ポケットにケータイをしまい、立ち上がって鞄を抱え直す。夜故に視界が悪く、足場も悪い。躓き、転びながら、よたよたと歩き続ける彼女は、この際だから遺品探しでもしてやると不謹慎な目的を抱いて、森の奥へと、進んでゆくのであった――) (05/06-21:47:10)
ご案内:「森の境目」から遼さんが去りました。 (05/06-21:47:13)
ご案内:「森の境目」にシャムシールさんが現れました。 (05/07-02:28:05)
シャムシール > (少女の涙が落ちたその地に、のっしと大きな金の獣が降り立ったのは、少女が森の奥へ姿を消してから随分と後の事。懐かしくも新鮮な兄の香りを遠方にて嗅ぎ取って、ふと脚を向けてみたものの、此処に残るのは獅子の知らない香りであった。夜の暗い森の中、ちらちらと煌めく毛並みを纏う獣は、地に鼻先を寄せてふんふんと匂いを確かめる) (05/07-02:30:56)
シャムシール > (ぺろり、と紅い舌で獣は鼻を舐めた。鋭い嗅覚が嗅ぎ取ったのは、矢張り知らない誰かの香り。長い尻尾がゆうらりと持ちあがって、興味に満ちた金の瞳が枝葉を透かす月光に煌めく) (05/07-02:33:23)
シャムシール > (一度、獅子は首を擡げて空に浮かぶ満月を確かめた。そうして何かを考えるように、暫し月の白い光を受けていたものの、再び頭を下げて先程捉えた匂いを確かめる。もう随分と遠くに行ってしまったかもしれないが、この獣はその匂いを鼻で、脳で、記憶した。 のし、のし、と踏み出す金獅子の脚を、地面で朽ちた枝葉が軽い音を立てて受け容れた) (05/07-02:37:48)
シャムシール > (何とも気紛れな追走劇を演じる金獅子の行く手を阻む物は、何も無い。鋭い嗅覚、強靭な肉体、どちらも追跡には適している。筈ではあったのだけれど、月が煌めくこの夜に、金色の獅子が少女を見つけ出せることは終ぞ無かっただろう。それは時限の狭間こそか、世界から獣を呼び戻す声が届いたからか、何にせよ、それは失敗に終わったのでありました。 しかし、獣の鼻は確かに匂いを記憶して、それが脳の引き出しを開ける来るべき日を待つのでしょう) (05/07-02:43:25)
ご案内:「森の境目」からシャムシールさんが去りました。 (05/07-02:43:51)
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