room43_20130616
ご案内:「リドリー人形店」にロネさんが現れました。 (06/16-17:17:31)
ロネ > (洗面台の前に立ち、鏡を見る。埃を払う。静かだ。時折足音が響くぐらい。)…………。(スッ、と、鋭く切れている目じり。珍しい琥珀の瞳。ラテン寄りの濃い髪色。アジア人のように指どおりのよい直毛。白っぽい肌と、細く骨ばった顔だけが、アングロ=サクソン人らしさを醸し出している。) (06/16-17:21:41)
ロネ > (椅子をずるずると引きずってくる。すとんと座る。頬を撫でる。じょり、と、細いながらも薄っすらと生えた無精ひげ。安物の石鹸と、新品の剃刀を棚から取り出す。洗面台に水を汲む。わしゃわしゃと石鹸を泡立てる。) (06/16-17:23:25)
ロネ > (今までバタバタとあちこちの溜まった用事を片付けていたら、なじみの布商から身なりを言われてしまった。アザミを迎えに行く前に、とりあえずひげぐらい剃らねばと。椅子に座ると鏡が高い。自分の顔が見えない。ぺたぺたと泡を頬に、あごにつける。) (06/16-17:25:27)
ロネ > (薄暗い店内。剃刀の刃が差し込む夕日に反射する。そっ、と、頬にあて、手の感触だけを頼りに刃を滑らせる。)…………。(歳を経るにつれ、自分の顔がどんどん父に似てきている。ちょうど父もこんな風に、独りでひげを剃っていたのかしら、と思うだけで吐き気がする。) (06/16-17:27:32)
ロネ > (右脚が悪くなってから、鏡を見てひげを剃ったことがないので、刃を動かす手つきに迷いいはない。)((……アザミ、元気かなー。))(自分は母にまったく似ていない。髪色も、肌の色も、顔つきも、琥珀の瞳も、何もかも父譲りだ。ただひとつ似ているとしたら――このねっとりとした気性は、母に似ている。) (06/16-17:31:48)
ロネ > ((またパニックになってないかしら。))(左頬を剃り終えれば、鼻の下にも刃を当て。)((子供は無事かなあ。))(母に愛された記憶は無い。白に近い金髪に新緑の瞳の母は、北方特有の荒々しさと、女らしい妬み深さを兼ね備えた、激しやすい女性だった。) (06/16-17:34:43)
ロネ > (一番上の兄は、母の巻き毛を受け継いでいた。二番目の兄は、母の瞳を受け継いでいた。三番目の兄は、母の肌を受け継いでいた。下の妹は、母の髪色を受け継いでいた。自分は気性を受け継いでいた。愛されるはずがなかった。)……いちっ。(頬に走る鋭い痛み。) (06/16-17:37:39)
ロネ > (そういえば一番母に顔が似ていたのは二番目の兄だった気がする。)……うわあ。(頬に手を当てた。手にはべったりと泡と血がついている。傷口を指でなぞる。そんなに深くは無いが、けっこうざっくり切ってしまったらしい。) (06/16-17:39:23)
ロネ > (洗面台に剃刀を置き、汲んだ水でじゃぶじゃぶと顔を洗う。少々ひげが残ってしまったが、まあこれぐらい良いだろう。わしゃわしゃと布で顔を拭くと、そこにも血がついた。杖をつき、ゆっくりと立ち上がる)((……ひとりきりは、不便だな。))(家族で一番愛してくれたのも、二番目の兄だった。母の顔で、愛してくれた。) (06/16-17:41:50)
ロネ > (戸棚をごそごそと漁る。膏薬の小瓶と、適当な薄い、できるだけ綺麗な布きれを取り出す。それを器用に片手で持って、椅子に座る。机に布きれを置く。手を伸ばし、はさみを戸棚から引っ張り出す。さくさくと布を傷口を覆えるぐらいの大きさに切る。)…………。(自分が愛していたのは、兄そのものだったかしら、それとも母の顔だったかしら?) (06/16-17:47:34)
ロネ > あ。(ぽたっ。布に赤い染みができた。慌てて洗面台で使った布を頬に当てる。あごまで伝っていた血を拭う。膏薬の小瓶のコルクをきゅぽん、と抜き、小さなへらで中の白っぽい膏薬を掬い取る。多分、蜜蝋か油か、そのあたりを混ぜてあるのだろう。最近のことだからゴムも混ざっているかもしれない。それを切った布に擦り付ける。) (06/16-17:50:05)
ロネ > (自分が愛しているのは、アザミそのものかしら、それともその“愛情”かしら?)よっと。(膏薬でべったりとなった布を、ぺたりと傷口に貼り付ける。ぺたぺた。よしよし。放っておけばじきに乾くだろう。) (06/16-17:52:00)
ロネ > (杖をついて立ち上がり、膏薬の小瓶とへら、余った布切れを元の場所に放り込む。かつこつと鏡の前に再び立つ。頬に布を貼り付けた三十路直前の男がひとり。)…………。(景気の悪そうな表情。) (06/16-17:55:08)
ロネ > (ふと自分に対する悪戯心が起こって、右手で前髪をかきあげてみる。むっ、と眉を寄せて、厳しい表情を作ってみる。そして、できるだけ野太い声で、)“――お前に生きる価値など無いのだ、化け物。”(鏡に向かって、言ってみた。) (06/16-17:56:53)
ロネ > (言った直後に後悔した。ばさりと手を離した。)……うわあ。(本日二度目の「うわあ。」) (06/16-17:57:16)
ロネ > (頬に膏薬つけててよかったと本当に思った。)……地獄から戻ってきたかと思いましたよ、お父様……。(頬がひきつる。いや待て。)……ああ、貴方は煉獄ですよね? 地獄にはいませんよね?(宙に向かってひとりごと。)あの世で相席とか真っ平ごめんですから。 (06/16-17:59:40)
ロネ > (わしゃわしゃと髪を元通りに整える。血塗れた剃刀を洗い、石鹸とともにしまいこむ。)……どんな顔してアザミに会えばいいかなあ。(眉間に指あて、真剣に悩みながらも、時間ばかりが過ぎ去って――) (06/16-18:02:25)
ご案内:「リドリー人形店」からロネさんが去りました。 (06/16-18:02:28)
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