room41_20130728
ご案内:「神隠しの森の館 -修練場-」にロネさんが現れました。 (07/28-20:40:30)
ロネ > (今日も今日とて。)…………。(帽子は脱いで、小屋の中にある。こんな気温の中、暑苦しいコート姿。薄手だが、やはり額には薄っすらと汗をかいている。右手にエペを構え、左手に杖。) (07/28-20:41:53)
ロネ > (ヒュッ。軽く数度、上下に振った。刃は潰してあるものの、確かな重み。)……ふっ。(短く息を吐いた。ヒュッ。肘をバネに、正面を突く。カッ。杖がなる。右足を摺るように、やや踏み出す。上半身が前傾する。) (07/28-20:43:35)
ロネ > <<ヒュッ カッ ヒュッ カッ>>(実際は、 ヒュッ と カッ がほぼ同時に鳴っている。)<<ヒュッ カッ ヒュッ カッ ヒュッ カッ>>(琥珀の瞳が宙を睨む。) (07/28-20:45:34)
ロネ > (ただでさえ暑い格好だというのに、動けば余計に汗が噴き出した。コートの裾が揺れる。この世界は暑い。森の中にあって、その涼しさを引いても、暑い。)<<ヒュッ カッ ヒュッ カッ>>(淡々とエペを突き出しつづける。) (07/28-20:47:00)
ロネ > ((……アザミを護らないと))(滑稽なことだが、最近そう思い始めた。)((アザミは母になるんだし、危ないことはさせられない。))(もし何かあったら、護るのは自分なのだ。と。) (07/28-20:49:08)
ロネ > <<ヒュッ カッ ヒュッ カッ ヒュッ>>(こんなお遊びのような訓練でどうこうなるとも思えないが、嫌な話、自分は「言い訳」が欲しかった。もしも何かあったとき、自分に言い訳できるから。 自分は努力したのだと。) (07/28-20:52:32)
ロネ > (数百回か突いて、動きを止めた。じっとりと汗が首筋をつたい、背中にまで滴り落ち、シャツを湿らせている。ポケットからハンカチを取り出し、汗を拭う。) (07/28-20:54:52)
ロネ > …………。(さらに滑稽なことだが、この期に及んで脚を治す気も更々無かった。ヒュッ。今度は横に薙いだ。右。左。右。左。ヒュッ。ヒュッ。ヒュッ。ヒュッ。) (07/28-20:56:33)
ロネ > <<ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ>>(延々と振っている。無心とは程遠い男の頭の中では思考が渦巻いている。 あざみをまもらねば。 でも彼女を鎖にはつなげられないし、どこかに閉じ込めることもできない。したいけどしたくないし、彼女はきっと簡単に逃げてしまうだろう。) (07/28-20:59:35)
ロネ > (何で自分がこんなことしているのか。彼女は護ってもらう必要なんて無いのに。否、彼女は護ってもらうどころか、自分も、きっと娘も、いやそれよりもっと広い広い範囲の人々を護れるだろう。自分も護れぬ己と違って。) (07/28-21:03:20)
ロネ > <<ひゅっ>>(手が止まった。)…………。(目を伏せた。)<<ヒュッ ヒュッ ヒュッ>>(また薙ぎ始めた。やや強めに。)((……何で))(何で。)((何で))(何で。)((何で、アザミは……私は……)) (07/28-21:06:51)
ロネ > (しばらく振りつづけていれば、汗が睫毛から滴り落ちてきて目に入った。さすがに手を止めた。ふう、と息をつき、ハンカチをまた取り出す。顔から首筋を拭く。汗臭い。) (07/28-21:12:16)
ロネ > (この程度で肩が痛くなるなんて、自分も歳を取ったかしら、なんて冗談のように思った。気付けばもう七月も終わり。)――一年か。(つと呟く。 一年。 あっという間のようにも思えるし――)……なんて長いんだ。(思えばもう、自分も二十七。手を伸ばせば三十に届きそうな歳だ。) (07/28-21:19:20)
ロネ > (どっしりと疲労感が肩にのしかかった。これは修練の痛みだけではあるまい。目を細める。長い。適当なところで疫病にでもかかって死ねればいいけれど、普通に生きれば、六十、七十――長い。長すぎる。あと倍以上の時間を過ごすだなんて。想像しただけで気が狂いそうだ。その時間を自分で断ち切れぬのも、自分なのだけど。) (07/28-21:24:25)
ロネ > (アザミはいっしょに歳をとってくれるのかしら、と不安になったのは昨日が初めてじゃない。そのことを想うと、 ああ 彼女は魔物なのだ と再認識するのだ。) (07/28-21:29:13)
ロネ > (再認識するたびに、前まではとても厭な気分になったのに、吹っ切れてからは少々変わっていた。街を通り過ぎるたび、ほんのたまに近所の人から妻のことを尋ねられるたび、口にこそ出さないものの、奇妙な特権意識のようなものを抱くようになった。 あなたの妻は人間でしょう。あなたの夫は人間でしょう。 自分は違うのです。) (07/28-21:35:10)
ロネ > (そう思うと、いっしょに歳を取らず、いつまでも若いままの妻というのも良いんじゃないのかと思えるのだ。あの街どころかあの世界に住めなくなるけれど。) (07/28-21:36:59)
ロネ > <<ヒュッ>>(今度は袈裟懸けに降り始める。右上から左下、左上から右下。細身の剣といえど重みはある。)<<ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ>> (07/28-21:42:46)
ロネ > (浅く息を吐く。肩がじくじくと痛んで来る。明日の仕事に支障がでなさそうなギリギリのラインまで身体を苛める。)<<ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ ヒュッ>>(誰もいない修練場に剣戟の音が響く。) (07/28-21:51:56)
ロネ > (そのまま夜遅くまで、男は修練を続け――) (07/28-21:58:34)
ご案内:「神隠しの森の館 -修練場-」からロネさんが去りました。 (07/28-21:58:39)
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