room43_20140106
ご案内:「※鬼ヶ岳ー妖鬼隊本部ー」に娯暮雨さんが現れました。 (01/06-22:09:54)
娯暮雨 > (時は、今から少し遡る。3日前の晩の事。)気をつけて帰るでござるよーっ。(妖鬼隊本部の正面に位置する楼門の外。両脇を鬼の石像に挟まれて、夜空に浮かぶ鬼火に照らされながら、もつれるようにして歩くイタチの3兄弟と、ちゃかちゃかと蓋を鳴らして浮かぶ茶釜の付喪神を手を振ってお見送り。おやすみなさい、とも言葉を添えて。大丈夫かなぁ、なんてちょっと心配気な困り笑い。) (01/06-22:11:55)
娯暮雨 > (酔いどれ妖怪達が石畳の道を去って行くと、そこに並ぶ石灯籠に入り込んでいた鬼火達もひゅるると抜けだし、あらゆる方向へと散っていく。残ったのは、宴に興じたお正月の三が日が過ぎ去った静けさのみ)…今年も何とか、越せたでござるね。(元日より、嵐のような三が日が過ぎた今こそが一区切り、といった感覚。ふぅ、と白く染まる息を吐いて。満足気に微笑んだ。) (01/06-22:13:27)
娯暮雨 > (この冬の鬼ヶ岳の気温はいつもより暖かくて、雪はまだ降りそうにない。澄んだ夜空と、そこに浮かぶ細い月を一度眺めては、ん。と両腕を天に高く掲げて伸びをする。)…けど、もう一個。(越えねばならぬ山がある。ぐ、と拳を握った手を下ろすと踵を返して門の奥へと戻っていく。) (01/06-22:14:53)
娯暮雨 > (夕暮れ時には得体の知れぬ物やら妖怪やらが散乱していた回廊も、今は片付けが終わりいつも通り…否、いつも以上にしんとした静けさを湛えている。その回廊を静かに進む。目指すは奥の大講堂の上階にある隊長の部屋でござる。) (01/06-22:16:24)
娯暮雨 > 大丈夫。大丈夫…。(これから向かおうとする先に、一人で難しいなら一緒に行くよ、と言ってくれた友人がいる。けれど今、自分は一人で向かおうとしていた。これは決して強がりじゃない。心強さを貰ったから、どんな時も一人ではないのだと思えるようになったから、もう、平気なのでござる。その証拠に、足がちっとも竦まない。) (01/06-22:17:40)
娯暮雨 > (己の事を何も知らなかった自分。それでも叶う事ならば自分の事は、自分の口で伝えたいと思った。それでどれ程醜い部分を曝け出す事になったとしても、彼女は友人のままで居てくれる。自惚れかもしれぬが、そんな自信と信頼に心が支えられていた。)…大丈夫。(心の中で、いつもそう励ましてくれる夫の声が重なる。ゆっくりと一度深呼吸した後、カラリと大講堂に繋がる戸を開いた。上階へと続く階段は、直ぐそこに。) (01/06-22:19:04)
ご案内:「※鬼ヶ岳ー妖鬼隊本部ー」に伍尭さんが現れました。 (01/06-22:21:53)
伍尭 > ーよォ。娯暮雨。お疲れさん。(すっかり物の片付けられた大講堂の1階の板の間の淵に座り、足だけを土間側へと下ろして行燈に照らされながら熱い緑茶を啜る男。引き戸の向こう側から現れた娯暮雨に、ヒラ。と手を振り緩い笑みを向けた。) (01/06-22:22:54)
娯暮雨 > …はゎ。…伍尭隊長。(思っていたよりも少しばかり早まった相手との対面に、思わずぽかんと口を開けて瞬きを二度。一寸の間の後、遅れてわたたと頭を下げる)た、隊長こそ、お疲れ様でござった…っ。……今年は、いつも以上に賑やかでござったね。(それは、初雪がまだな事もあり、寒さが苦手な妖怪達が例年以上に集まったおかげでござる。顔をあげると、へにゃ。と笑んで) (01/06-22:24:20)
伍尭 > あァ。一年に一度の嵐はあんぐれぇ賑やかな方がいい。嵐の前ならぬ嵐の後の静けさもまたひとしおにいいモンだ。(正月の三が日を思い返すように目を細めながらもコトンと湯呑を盆に置くと、もうひとつの湯気の上がる湯呑を娯暮雨へと差し出した)ホレ、外は冷えただろ。 (01/06-22:25:23)
娯暮雨 > ……。(何故か用意されていた自分の分の湯呑を見れば、またぱちくり。ゆる、と眉の下がった笑みを浮かべては先ほどよりいくらか深く頭を下げて。伍尭の隣、板の間の淵に腰を下ろして湯呑を受け取る。)…あったかいでござる。(じん、と冷えた指先に湯呑の暖かさが染みる。ふぅ、と息を吹きかけ少し冷まして一口頂くと、心がより一層落ち着く心地がした。) (01/06-22:26:42)
伍尭 > とは言え、この調子じゃア雪はまだ降りそうにねぇなァ…。今年は、嵐の次は吹雪かね。(湯呑を渡せば、視線は格子状の表戸へと。出番の減った雪男や雪女達が、例年以上に精を出して雪を降らせるに違いない。と、ガシガシと頭を掻きながらも、口元は楽しげに緩んでいる。そしてそこまで言うと、口を閉ざした。) (01/06-22:27:52)
娯暮雨 > ……。(もしも今、雪が降っていたなら、雪が積もる音が聞こえたかもしれぬと思えるほどに、静かな時が訪れる。その沈黙を破ったのは、軽くなった湯呑を盆に置く音と、履物を脱ぐ音と、衣擦れの音。行灯が壁に写し出す影が揺れ動いた。)…伍尭殿。お話したい事があるでござる。(板の間の上で正座をすると、両手を膝の前に揃えて体ごと相手に向く。) (01/06-22:28:55)
伍尭 > ……。(それに続くように、自身も胡坐をかけば体ごと相手の方へと向き直る。)そうか。そりゃア丁度良かった。俺からも話してェ事があったんだが―…先ずはお前の話を聞くよ。(細められた目は、どこか嬉しげ。どうぞ?と促すように小首を傾げ) (01/06-22:29:58)
娯暮雨 > …先ずはこれを。お返し致す。(白い尻尾の内からもふりと取り出したのは、風呂敷で包んだ手の平より一回り大きな古い書物。解いた風呂敷の上にそれを乗せ、床を軽く滑らせる様にすすっと差し出して)ー…拙者、もう何年も昔にこれを書物庫より無断で持ち出し、そして今の今まで里や妖鬼隊の皆の目に触れぬ場所へ隠していたのでござる。外界より攻め入る鬼に対する有効な手だての記された貴重な書物だと分かっていながら、拙者が臆病なばかりにこのような愚行に及んだ事、面目次第もござりませぬ故…如何なる処分も受ける所存にござる。(そう詫びて、深く深く、頭を下げた) (01/06-22:33:27)
伍尭 > (謝罪と共に突如差し出された書物に、今度は此方がぱちりと瞬いた。)
鬼に対する…?ちと待てよ娯暮雨。書物庫から持ち出したと言ったが、こいつが置いてあったのはどこの棚だ?(何せ、ここまで古ぼけた装丁の本には見覚えがなかった。ペラペラと受け取った其れを捲り、訊ねる。) (01/06-22:34:48)
娯暮雨 > (あ、あれ。怒られないでござる…なんてオロりつつも顔をあげ)…右手奥の棚の隠し戸の先にある小部屋に置いてあった物でござる。…その、幼子がやっと通れる程度の隠し戸でござったが…?(うんと小さい頃、勝手に書物庫へ忍び込んだ自分がその存在に気付いたのも本当に偶々だった事を思い出しつつ。もしや知らなかったのかと、首を傾げて) (01/06-22:36:22)
伍尭 > ー凶悪な鬼を封じる手立て其の三、強力な力を持つ妖狐の遺骸と共に器に封じる策ー…。成る程、あの鬼がこれまで中々引き剥がせなかったのは、どうやらその狐の力が働いてると見て良さそうだな…。(事を進めようとした時、毎度それを阻止する"何らかの力"が働いていた。相手がこの書物を隠すに至ったと思しき一文に目を通すと、合点がいった様に顎を撫でる)隠し戸と小部屋…?そんなモンがあるたァ初耳だ。こいつは探りゃあ色々と出てきそうだな…。(ニヤリと笑みを浮かべれば、相手の背中を豪快に叩いて陽気に笑った)でかした娯暮雨!報告が遅ぇのはこの際チャラだ!ったくお前はガキん頃から変な所で水臭ぇんだよ。お前の中にとんでもねぇ鬼が居ると知って、俺らがお前を追い出したり退治するとでも思ったか。 (01/06-22:38:51)
娯暮雨 > (バシられ。あいたた…。最後の言葉には緩く首を横に振り、俯いた)…そういう訳では、ないでござるけど…。 (01/06-22:41:31)
伍尭 > …… 怖かったろ。(俯いた頭をくしゃりと撫でる。再び口を開いて発する声は穏やかだった)まさかお前がその邪鬼の存在に気付いているとは知らず、蛇の一件以降俺は、お前を傷付けたくない一心であらゆる事を隠してきた。お前の知らない所で全て解決出来ると思ってた。俺の自惚れのせいで…いらぬ苦労をかけたな。 (01/06-22:43:35)
娯暮雨 > (撫でられ、ほんの微かに首が縦に動く)…最初は。自分は一体何者なんだろうって。本当の自分は単なる器で、からっぽで…いつか中の悪い鬼が表に出てくるんじゃないか、って。ーけど、今は嘘みたいに怖くないのでござるよ。(流石に蛇の名が出れば尻尾の先が震えたが、それも前程ではない。顔を上げると微笑んで、首を横に振る)…そう思えるようになったのは、この里と伍尭隊長、皆のお陰にござる。その上、邪鬼を宿した拙者を里に置き、危険を顧みずにここまで育ててくれた事、感謝してもしきれぬ程にござる。 (01/06-22:44:56)
伍尭 > そォか。…そォか。(ぽん、ぽん、とついつい力の籠る手で頭を撫でれば手を下ろし)しかし、鬼の存在を知っていたとなれば、残る話は…蛇の件か。 (01/06-22:45:56)
娯暮雨 > …(こくり。頷くと、自然と表情が引き締まった。)率直にお聞き致す。あの日、蛇を殺めたのは妖鬼隊ではなく拙者ではござらぬか。…あの日拙者は、きなこを殺めた上にこの里を滅ぼすと告げた蛇を心から憎いと思いました。自分にもっと力があればと悔やみました。その念が、内に封じられた鬼の力を解放したのでは、と…。そして己を見失い、蛇だけでなくこの里までも襲おうとしたように思うのでござる。誠に軽骨ながら、朧げな記憶をここ数日、寄せ集め、掘り下げてそう思い至りました。それでも、どうしても思い出せぬ事がござる。蛇は何故、あれ程までに拙者を恨んでいたのか。拙者は蛇にどれ程酷い事をしたのか。愚かな問いとは重々承知の上でござる。…もし、伍尭隊長。ご存知とあらばお教え願いとうござる。(己の醜さと向き合う時が来た。何一つ聞き逃すまいとしっかり耳を立てて、相手を見据える。) (01/06-22:47:48)
伍尭 > (格子戸がカタカタと外の風を受けて揺れた。)……よくぞそこまで思い出したな、娯暮雨。(一呼吸置くと再び男はゆっくりと口を開く。それから、3000年もの昔に起きた邪鬼と蛇と化した女の因縁の話をした。蛇が死に際に残した呪いの話をした。続けて、これから成そうとしている事をひとつひとつ、区切りを付けて話していった。そして、最後に問うた。)こいつは妖鬼隊隊長としての命令じゃアない。…決めてくれ。娯暮雨、お前はどうしたい? (01/06-22:49:45)
娯暮雨 > ーー拙者は…(大丈夫だろうか。多大な情報に頭はついて行けているだろうか。過去の話の後、今は未来の話をしている。大丈夫だ。問いへの答えは、決まっている。)ー…里や皆の安全を考えれば、この身に邪鬼を封じたまま、誰も居ない土地へ去り、器としての役目を全うすべきではないのか、と。 (01/06-22:50:46)
娯暮雨 > …そうも考えはしたのでござるが…無理でござった。(そう、困った様に笑うと床に指先を揃えた手をつく。)ー伍尭隊長。拙者は皆と共に生きて行きたいでござる。そして、蛇と化すまで苦しめられたあの女性やその村の人達の様な犠牲をこれ以上出さぬ為にも、この因果、ここで断ち切りとうござる。(生きる覚悟を決めるのは、戦う覚悟を決める事だ。自分が何者かなど、種族が何であろうと、もうどうでも良かった。)…どうか、よろしくお願い致す。(そう言い切って、深々と頭を下げた。) (01/06-22:52:55)
伍尭 > …こちらこそ。(そう返す男の声にも嬉しさの色が滲む)よし、決まりだ。娯暮雨、明日以降でいい。お前もこれに名を連ねろ。(区切りを付ける風に両膝をパシリと叩いて、懐から取り出したのは血判状。妖鬼隊の皆の名が連ねられ、一箇所しかない捺印部には、皆の血判が重なる様に捺印されていた。) (01/06-22:53:54)
娯暮雨 > この血判状は…?(普段、里の結界を維持する為に作られる血判状は、皆の血判の左右が僅かに重なる様に捺印されている。それにより、妖気を均一に交わらせるのだが。今回は、その全てが完全に重なっている。見慣れぬ形式のそれをまじまじと見つめて) (01/06-22:54:35)
伍尭 > 最後にお前が捺印すれば術が完成し、それ以降、皆の妖気がお前に流れ込む様になる。先にも言った通り、お前と邪鬼の妖気は相当深い部分で癒着してる。皆の妖気を混じえる事で少なからず性質が変われば、邪鬼と引き剥がし易くなる筈だ。ーただ、その分お前の妖気は不安定になるだろう。それでも、己の妖気を高めようとはするな。ただ、皆の妖気に身を任せろ。…どうだ。やれるか。 (01/06-22:55:28)
娯暮雨 > (妖気の揺らぎは、きっとそのまま体調に出る。そして一方的に妖気を捻出する側にも、相応の負荷が掛かるであろう。それを踏まえた上で、皆はここに捺印した。ずしりと重く感じる血判状を受け取ると、それだけで皆の暖かな妖気が流れ込んでくる心地がした。そして、しっかりと頷いた。) (01/06-22:56:26)
伍尭 > ((里一の泣き虫だったってェのに、本当にいつの間にやら強くなったな…))
これは、お前だけの戦いじゃアない。俺達が、お前に手を貸す訳でもない。これは、俺達の戦いだ。共に戦い、共に勝とう。(そして共に生きるのだ。手を差し伸べると、徐に立ち上がり)さて、遅くなっちまったな。今日は帰ってゆっくり休め。家まで送るよ。 (01/06-22:57:11)
娯暮雨 > ーはい。(もう一度しっかりと頷いて、ふわりと笑む。目元に少し涙が滲んでしまったけれど、差し伸べられた手を取って立ち上がる。)ありがとうございます。伍尭隊長。 (01/06-22:57:48)
伍尭 > ((泣き虫は相変わらず、か。))こうやって手ェ繋いで家まで送んのも、ガキの頃以来だな。(口角に笑みを浮かべ、懐かしい話、これからの話。様々な事を話しながら、送り届けた。昔はあった、手を引いてやっている。という感覚も、今はもうない。男はそれに気づくと一層嬉しくなって、少し遠回りをし、里の景色を眺めながら家路についた。) (01/06-22:58:42)
ご案内:「※鬼ヶ岳ー妖鬼隊本部ー」から娯暮雨さんが去りました。 (01/06-22:58:57)
ご案内:「※鬼ヶ岳ー妖鬼隊本部ー」から伍尭さんが去りました。 (01/06-22:59:17)
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