room02_20140522
ご案内:「海辺」に娯暮雨さんが現れました。 (05/23-00:48:50)
娯暮雨 > ≪― …  ン  … ザ ザ  ≫(寄せては返す、波の音。 それから、潮の香り。海岸から少し離れた岩場の上。9つに分かれたふわふわ尻尾に埋まるように、倒れていた。)―…ぷすん。(何か鼻が鳴った。ぴるる、と狐耳が震えて) (05/23-00:54:27)
娯暮雨 > ≪ザ ン …―!≫(また、大きく波音が響く)―…何奴っ!!(ばっ!と起き上った拍子に、9つの尻尾がぶわりと広がる。)≪ザ ザン・・・≫ (05/23-01:08:24)
娯暮雨 > ≪ ザザ・・・ザ・・・≫……水音、か…??(警戒するように眉を潜めながら、辺りを見渡す。ゆるり、ゆるり、体を護る様に尻尾が揺れて。半分に掛けた月の明かりは、さほど頼りにもならず。ただっぴろい海辺には、暗い闇が広がっている。) (05/23-01:12:42)
娯暮雨 > ≪ ザ…ン …!≫(ちょっと、びくっと肩が跳ねた。やっと海の方へと視線を定めると、闇に目が慣れてきたのか、微かな月明かりを映す水面に、ぱちり。瞬き)―……川…にしては大き過ぎる…。(そろ、と岩に手をついて立ちあがると、ゆっくりと波打ち際まで寄って行こう。初めて嗅ぐ潮風の香りに、鼻をくんくん)……海、か…?(遠い昔、本で読んだ事はあるけれど、こうして目にするのは生まれてこの方、初めての事だった。) (05/23-01:18:33)
娯暮雨 > (勿論、死んでこの方も初めての事だった。)―……海、か。(そうだ、きっと海なのだ。打ち寄せる波が届かない程度の波打ち際に突っ立って、星の光を散らしたような黒い水平線を見やった。耳だけでなく身の底まで響くような波の音は、緩急をつけながら絶え間なく続いている。)―…まるで夜空を注いだ様だな…。(普段は手の届かない星にも、このまま泳いで行って手を伸ばしさえすれば、手が届くのではないかと思われた。へにゃ、と眉尻を下げながら目を細め) (05/23-01:31:52)
娯暮雨 > (ふわ、と9つの尻尾を持ちあげて。そろり、膝を折ってしゃがみ込む。泳ぐ事は叶わないけれど、寄せる波に そ…と手を伸ばした。指先が、海水に浸る。)―……冷たい。(なんて、当たり前か。ふふ、と笑んで手を引っ込める。この水はきっと、舐めたら涙のようにしょっぱいのだろうなと思いながら。懐から出した手拭いで拭き取ってしまう。) (05/23-01:43:15)
娯暮雨 > ―…私は、知らない事ばかりだな…。(手拭いを仕舞って、手の平を手前に翳す。自分のものではない、白い指先越しに、広大な海を見やった。)≪ザ・・・ン・・≫ (05/23-01:49:42)
娯暮雨 > ―…けれど、十分だ。≪ -ザザ  ン … ≫(一度目、狐として生き、そして死んだ。二度目、己の魂を拾ってくれた山ノ神に仕え、里を護る為に同じく神に仕えて鬼となった男を愛し、子を生み、膨大な幸せを得、そして絶望の末に死んだ。三度目、こうして断片的にではあるが、育った娘の事を知れた。広い世と、大きな優しさに触れた。これ以上、何を望むことがあるだろうか。そう思いながらぽつりと紡いだ言葉は、どこか己に言い聞かせる風でもあり。) (05/23-02:01:43)
娯暮雨 > ……なぁ。私は、お前の元へ行けるだろうか…?それとも、お前はもう…次の世を生きているのかな。(視線は、水面にうつる星の中でも、一等の明星へ。)きっと私は地獄行きだ。―置いてけぼりを食らっただけで、魂だけがもう既に仕置きを受けているかもしれぬな。(話しかける様な口振りで。ゆるりと悲しげに微笑むと、手を下ろして夜空を見上げた)―そこからこの世を見下ろせたなら…どれほど美しい事だろう。 (05/23-02:18:38)
娯暮雨 > (けれど、行く末に思いを馳せるのはまだ早い。思い出すのは、昨夜の事。伍尭に見せて貰った、大蛇が纏わりつくような装飾の甕。邪鬼に故郷を奪われ、憎しみの余り蛇と化した女の怨念が宿るというその甕は、邪鬼を捉えたなら決して離そうとはしないだろうと思える程、呪いじみた不気味で悲しい妖気に満ちていた。あれならば、鬼を封ずる器に足る。そう思って、そう答えた。この世との、そして娘との別れはもう、目前まで迫っている。)―…私が、望むのは…――≪ ザ  ン・・・≫ (05/23-02:37:57)
娯暮雨 > ―……。(温い潮風が頬を撫でる。脳裏に過るのは、これもまた昨夜の事。伍尭から伝え聞いた話。シャルロッテが、己に身体を与える策を講じている。と。いくら自分が知る以上に世が広いと言えど、まるでお伽話の様な話。出来る筈がないと思いながらも、お伽噺を聞いて、夢を見る子供の様に、そよりと尻尾が揺れるのは何故だろうか。)……フン。(自分自身に、呆れたような笑みを浮かべて。腕を組めば踵を返す。そうしてゆったり、柔らかな砂の上に足跡を残しながら、夜空をうつす海に背を向け歩いていった。) (05/23-02:56:57)
ご案内:「海辺」から娯暮雨さんが去りました。 (05/23-02:58:04)
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