room43_20140524
ご案内:「※鬼ヶ岳(小さな墓石のある野原)」に狐さんが現れました。 (05/25-02:13:38)
狐 > (いつの日かそうしていた様に、星空を一望出来る野原の隅で、白い尻尾に埋まって眠りこけていた。あるいは、目覚める前。と言った方が正しいか。意識が表側に現れるまでには、まだ少し時が掛る。傍らには、尻尾と同じ色をした小さな花束が置かれていた。)≪リィーン・・・≫ (山の中腹の方から、微かに風鈴の音が届く) (05/25-02:18:45)
狐 > (いつの日かそうしていた様に、星空を一望出来る野原の隅で、白い尻尾に埋まって眠りこけていた。あるいは、目覚める前。と言った方が正しいか。意識が表側に現れるまでには、まだ少し時が掛る。傍らには、尻尾と同じ色をした小さな花束が置かれていた。)≪リィーン・・・≫ (山の中腹の方から、微かに風鈴の音が届く) (05/25-02:19:37)
狐 > (鈴の音は次第に大きくなって、直ぐ傍で鳴っているような気がした。ぴくり、狐耳が揺れる。けれど実際の風鈴の音は何も変わらず、微かなものだ。その内、しとしとと降る雨の音まで聞こえてくる気がしてきた。次いでひぐらしの泣き声が聞こえ、 そこへ しゃらり。と錫杖の音が混じって聞こえた。) (05/25-02:26:51)
狐 > (閉じた目に映る空は茜色。ひっそりと降る雨の中、朱塗りの太鼓橋の上で、とある男が来るのを待っていた。女の姿は、野原に倒れている今の姿とは色々と違っていた。面の模様はなく、白い水干と紅い袴を着て、長い髪を下ろしていた。9つの尻尾はきっちりあった。腕を組み、威張る様に仁王立ちで、立ちはだかる様に、立っていた。鈴の音と、錫杖の音が次第に近づいてくる。) (05/25-02:34:04)
狐 > (小雨の先に現れたのは、法師姿の男だった。絡子に結んだ鈴と、手に持った錫杖の澄んだ音を響かせながら、笠を目深に被って下を向いて歩いてくる。男が橋に差し掛かったら、勿論そのまま立ちはだかった。『お前か。山ノ神のお力添えで鬼になった男と言うのは。』不躾に話しかけた) (05/25-02:44:32)
ご案内:「※鬼ヶ岳(小さな墓石のある野原)」に鬼さんが現れました。 (05/25-02:45:39)
鬼 > (突如、人ならず者に声を掛けられた男は驚いて顔を上げた。丸くなった目を何度も瞬かせながら、相手の姿を見た。『はぁ・・・。あなた様は・・・?』) (05/25-02:49:17)
狐 > (訊ねられると、女は腕を組んだままふんぞり返った。『私は稲荷の妖狐。お前と同じ、山ノ神の眷属だ。私には、鬼の力を封ずる「特別」な力がある。元は人間のお前が、鬼の力に翻弄されぬよう、あるいは力に呑まれて暴走する事のないように。と、見張り役を仰せつかった。』特別、と強調して言った。) (05/25-02:53:02)
鬼 > (男は、尚も呆気にとられたままだった。『はぁ…。そいつは、その…。ワシも上手いことやっていけるか不安じゃったけん、何とも、ありがたい限りです。』目深に被っていた笠をあいさつ代わりにちょいと持ち上げると、額に2つの突起があるのがちらりと見えた。へらり、と呑気に笑う。) (05/25-02:56:38)
狐 > (『―…外界の悪鬼から里を護る力を得る為に自らも鬼となることを志願した男と言うから、どんな奴かと思ってみれば…。まさか、お前だったとはな。この、温男め。』男の何ともしまりのない笑みを見て、女は口をひん曲げた。) (05/25-03:00:06)
鬼 > (『あ、あの。何処かでお会い、しましたじゃろうか…?』コテリ、男は不思議そうに首を傾げる。) (05/25-03:03:27)
狐 > (『…フン。どうでも良い事だ。良いか、鬼。せいぜい私に封じられぬよう、その力、己の意のままに操れるまでになってみせよ。私とて忙しいのだ。余り手間をかけさせるなよ。』命ずるように言って、顎をしゃくった。雨に濡れぬままの9つの尻尾が、ゆらりと揺れる。) (05/25-03:07:28)
鬼 > (『ええ。それは勿論じゃ。お狐様のお手を煩わせんよう、ワシも頑張りますけん。どうぞよろしゅうお願いします。』相手の言葉をありがたそうに聞くと、へこりと頭を下げ、嬉しげに頬を緩めてへらりと笑んだ。男は手を伸ばし、握手を求める。) (05/25-03:10:29)
狐 > (『…まったく。仰々しい奴め。同じ眷属同士だ。狐で構わぬ。』そんな締りのない言葉と笑みを向けられて、気の抜けるような思いがした。本当にコイツで大丈夫か。と言いたげなジト目をした。けれど、差し伸べられた傷だらけの手を見下ろすと、少し遅れてその手を握った。その拍子に、男の絡子に結ばれた鈴がリン と鳴った。) (05/25-03:16:54)
狐 > ≪ リィー ン ・・・≫ (風鈴の音) (05/25-03:18:26)
狐 > (―― ちゅんちゅん。朗らかな雀の泣き声を遮る様に、どたどたと板貼りの廊下を走る音が響いた。次いで、パァーン!!と襖を開ける音。 『鬼!!貴様!!なんだあの裏山の大穴は…っ!!』ぜぇ、はぁ。息を切らしつつ。板の間で胡坐をかいている男を睨み、怒鳴りつけた。) (05/25-03:24:18)
鬼 > (『あ、あの…。こう、鬼が仰山攻めて来たもんで。ちょいと一気に担いで投げたつもりやったんじゃが…。ちょいとで済まんかったというか、思うとったより、よう飛んだと言うか…。』男は、腕へ乱雑に包帯を巻いているところだった。笠を被っていない男の髪は亜麻色だった。それでも、女の怒った顔をみれば手を止めて。申し訳なさそうにしながらも、たはは。と笑った。) (05/25-03:29:02)
狐 > (女は、苛っとした。『ええい!言い訳など気入れおらぬわ!!!』だん!と板の間を踏み抜きそうな勢いで激しく床を踏んだ。『一寸目を離せばこのザマか…。』深い溜息と共に、がっくりと肩を落とす。) (05/25-03:32:20)
狐 > (女は、苛っとした。『ええい!言い訳など聞いておらぬわ!!!』だん!と板の間を踏み抜きそうな勢いで激しく床を踏んだ。『一寸目を離せばこのザマか…。』深い溜息と共に、がっくりと肩を落とす。) (05/25-03:32:51)
鬼 > (『…それで、その。これからその穴を塞ぎに行こうと思うとった所なんじゃが…。狐さんも、一緒に来て貰えますじゃろか?』それが女のいつもの調子なのか、男はうろたえる素振りも見せず。ね?と小首を傾げて見せた。) (05/25-03:35:21)
狐 > (女はぽかん、とした。それまでひと塊になっていた白い尻尾が、ぽふ、と9つに割れて床にぺしょりと下がった『・・・・・は?何故、私が・・・・・。』) (05/25-03:38:41)
鬼 > (『ワシがまた、力の加減を誤って大穴をもひとつ拵えるような事になってしまわん様に。どうぞ、お願いします。』手を合わせて、男は頼んだ。) (05/25-03:41:27)
狐 > ( ((コイツ・・・!))女は顔を引き攣らせた。けれど合わされた男の手の皮が、見るも無残に剥がれているのに気付くと。やれやれと一つ息を吐いて。踵を返す前に、懐から小さな壺をとり出し、男の方へと投げて寄こした。『…その様な歪な手で何が出来る。―河童の薬だ。いくらでもあるから遠慮なく使え。塗って少し休んだら直ぐに来いよ。』そう言って、ぴしゃりと襖を閉めた。) (05/25-03:47:16)
鬼 > (『へぇ、河童の…。』男には、妖怪は見えなかった。この里にいるのだろうかと思いながら、受け取った壺を珍しげに眺めていると、ぴしゃりと襖の閉まった音がした。遅れて顔を上げると、どたどた、廊下を歩く音は遠ざかって行く。『…ありがとう。』礼を言って、男は軽く頭を下げた。その拍子に、胸元に吊るした鈴が、小さく鳴った。) (05/25-03:51:28)
狐 > ≪リィ ・・ン・・≫ (風鈴の音) (05/25-03:53:31)
鬼 > (そわそわと落ち着かぬ様子で、かぁ、と頬を染める男の姿があった。『あの…狐さん…』どこかの屋敷の縁側に座って法具の手入れをしているようだが、その手は、ままならない。『そんなに見つめられては、どうにも落ち着かんのじゃが…。』) (05/25-03:57:36)
狐 > (女は、げっそりしていた。目の下にクマを拵えて。腕を組み、見つめるというよりは、睨むようにジトリと男を見張っていた。『そんな事を言って、私が目を離した隙をついてまた鬼の力を暴走させるつもりだろうが、そうは行かぬぞ。私はお前と違って、何度も同じ過ちは繰り返さぬのだ。』色々とあったのだろう。女は意固地になって、三日三晩寝ず食わずで男を見張っていた。) (05/25-04:03:15)
鬼 > (『それは、その……反省はしとります。』色々とやらかしたのだろう。そんな視線に耐えきれず、男はオロリと眉を下げつつ、法具を置いた。『ただ、家でこうしとる分には、大丈夫やと思うんじゃが…。』日光はてっぺんからぽかぽかと降り注いでいる。そろそろ、昼餉時だった。) (05/25-04:09:07)
狐 > (『聞く耳持たぬわ。』つーん。とそっぽを向いた。背後にある障子は、穴だらけだった。それも大きな爪で引っ掻いたような穴。全て上から障子紙を貼って塞がれてはいるのだけど。) (05/25-04:12:02)
鬼 > (男はポリ、と頬を掻く『ええと、そんなら…ちょいと。待っといて下さい。』手の平を女に向けた後、よいせと立ちあがって台所へと向かう。) (05/25-04:15:02)
狐 > (つーんとしたまま、男の言葉を聞いて、女は素直に待っていた。不眠不休の頭で、若干ぼんやりとする思考をなんとか繋ぎとめつつ、少し経ってから、自分が男から目を離している事に気付いた。ガタッ!慌てて立ち上がると男の後を追い台所の戸を開けた『貴様…!また私の目を盗んで暴れるつも…―』そう言いかけた時、ふわりと甘い香りが鼻を擽る。) (05/25-04:18:55)
鬼 > (『腹が減ってはなんとやらじゃ。どうぞ、食べもって見張って下さい。』へらりと笑いながら男は、やってきた女に皿を差し出す。そこに盛られているのは、歪な形の稲荷寿司だった。) (05/25-04:23:10)
狐 > (差し出された黄金色の其れは、それはもうとてもとても、眩しかった。ぷるる、と尻尾が震えた。『―……コホン。仕方のない…。そこまで言うなら、そうしてやろう。』腹を空かせて力が出ず、鬼の力を封じ損なったとなれば、流石に山ノ神に合わせる顔がない。行儀悪くも、そのばで手を伸ばすと稲荷寿司をひょいと口に投げ入れた。それを見て、男が余りに嬉しそうににこにこ笑むので『…んな、なにがおはひい…!』もぐもぐ。食べながら、ジトリと睨んだ。) (05/25-04:29:59)
鬼 > (『狐さん、美味しいかい?』稲荷寿司を頬張る女を眺めて、男は満面の笑顔で問うた。) (05/25-04:34:14)
狐 > (女は、そんな男の笑顔までもが眩しく感じられて、少し目を細めた。きっと、眠いせいだろう。『―…ああ。 美味い。』 ≪―・・リィン・・≫どこからか、風鈴の音が届いた。) (05/25-04:38:58)
狐 > ≪ リィー ン ・・・≫(ゆるりとした風に乗って、風鈴の音が山裾の方から届く。狐耳がぱたりと揺れる。女はこの夜、目を覚まさなかった。) (05/25-04:43:29)
ご案内:「※鬼ヶ岳(小さな墓石のある野原)」から鬼さんが去りました。 (05/25-04:43:46)
ご案内:「※鬼ヶ岳(小さな墓石のある野原)」から狐さんが去りました。 (05/25-04:43:53)
:::: PbsChat v2.5.1改変版 ::::