room43_20140727
ハイト > (小さな小さな花畑。世界の端っこ、時の果て) (07/27-06:00:15)
ハイト > (あるのは突き立てられた立派な剣と、それに引っ掛けた黄色く厚いゴーグル。そして、その前に膝を折って座る悪魔の姿) (07/27-06:02:06)
ハイト > (瞼と口は、彼女がこうし始めてから一度も開かれていない。まるで、死者に黙祷を捧げるが如き、静謐) (07/27-06:04:39)
ハイト > (しかしその胸中では) (07/27-06:05:22)
ハイト > (静謐とは言い難い光景が、渦のようにうねりを上げていた) (07/27-06:06:36)
ハイト > (予ねてより、自分のものでも異形のものでもない力の息吹は感じていた。如何に自害を図り、遂行しようと、その胎動は憑き物のように晴れる事はなかった。 今思えば、恐らくあの時既に、自分は書のシステムに意志を侵されていたのだろう。 ── あの世界を、破壊し尽さなければならないと) (07/27-06:20:15)
ハイト > (止めておけば良かったのだ。今回のように、例え簀巻きにしてでもあの子を魔界に留めておけば、きっと失う事はなかった。あの子が無事なら、その他はどうでも良かった。寧ろ今別のどこかの世界を犠牲にして取り戻すことができるなら。或いは、時間を巻き戻すことができるなら。自分は迷わずそうしていた) (07/27-06:25:39)
ハイト > (あの時自分があの子以外の手で殺されていたなら、きっと、きっと今も、隣に、あの子が、きっと、きっと) (07/27-06:29:42)
ハイト > (閉じた瞼から、はらはら、零れる生温かい雫。もう零れる事はないだろうと、思っていたのに) (07/27-06:31:37)
ハイト > (そう、単に浅はかだったのだ。犬耳の少女が自分自身にそう言ったように。たったそれだけの単純なことで、あの子の命を焼き尽くしてしまった。どれだけ願おうと、二度と戻ってはこない。 これが今 現実だ。) (07/27-06:34:32)
ハイト > (そより、春の風が吹く。葉擦れの音がさわさわ、人々の囁きのようにも聴こえるが、あの子の声は決してしない) (07/27-06:35:59)
ハイト > (「どこまでも一緒に」と告げたあの子は、もういない) (07/27-06:39:33)
ハイト > (だから決して繰り返さない) (07/27-06:41:17)
ハイト > (システムを具現化させた結果 異形と絡み合って己の意思が競り負けたのなら、その分力で補えばいい。例え相手が誰であろうと負けない力で捻じ伏せてしまえば、きっと、守れる筈だ) (07/27-06:44:57)
ハイト > (開く瞼の向こうから覗いた深紅から、雫が落ちる気配はない。 あるのはその奥に灯る、決意のみ) (07/27-06:46:20)
ハイト > (大きすぎる犠牲を払って尚再び胎動を感じた時の絶望は忘れない。百倍にも、千倍にもして返してやっても気が済まない。じわじわと首を絞め苦痛を与えながら支配してやる。 そう、これは、復讐だ。あの子を死なせておきながら永い時を生きる自分自身と、あの子を殺すきっかけとなったこいつへの、どちらへ転んでも果たされる、復讐だ) (07/27-06:53:18)
ハイト > (兄を堕とし 彼を死に至らしめ 彼女を犠牲にし あの子を殺した自分自身への激しい憎悪は、犬耳の少女と夢魔の青年により深い眠りに落ちた今も、耐えることなく──) (07/27-06:56:58)
ご案内:「世界の断片」からハイトさんが去りました。 (07/27-06:57:01)
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