room44_20140908
ご案内:「鬼ヶ岳」に娯暮雨さんが現れました。 (09/08-23:31:05)
娯暮雨 > ≪ リィーン… ≫(虫の音に交じって涼しげな風鈴の音が響く。山肌は、収穫を控えた田の稲穂で黄金色に満ちている。山の上の空気は、下界よりもほんのり冷たく、そして心地よい。)―…♪(小さな風呂敷包みを携えて、鬼火に照らされながら、竹林の道を真っ直ぐ歩く。行きつく先は、開けた野原。) (09/08-23:37:53)
娯暮雨 > (果てのない夜空に、白く眩い月が浮かんでいる。満たされたまあるいお月さま。)…やっぱり、ここが一番綺麗に見えるでござるね。(へにゃ、と笑んだ女の顔を月が明るく照らすと、鬼火はふよよ…と揺らめきながら消えて行った。) (09/08-23:41:55)
娯暮雨 > (さわさわ。ススキの揺れる音。)≪リ―――ン…≫(すぃ、と視線は大きな月から、野原の隅に埋まった小さな墓石へ。墓石の傍らには、朝に供えた白い花がまだ残っていた。小さな花はその一枚一枚が月光に照らされて、輝いている様にも見える。)きなこ。(視線の先へ優しく声を掛けてから、そちらへとゆったりと足を進めた。) (09/08-23:49:26)
娯暮雨 > (持ってきた風呂敷包みを膝の上に乗せながら、墓石の前でしゃがみ込むと、その小さな墓石をゆるりと撫でた。子犬の頭ほどの大きさのその石には角ばったところがひとつもなく、コロンとしていて丸っこかった。元からそんな形だったのかもしれぬし、何年も雨風に晒されてそうなったのかもしれぬし、幾度となく人の手が触れて、そうなったのかもしれなかった。)…今日はね、お団子を持ってきたのでござるよ。 (09/08-23:56:12)
娯暮雨 > きなこ、食べた事無いでござろう?(ふふ。と笑って撫でていた手を離すと、しゅるりと風呂敷包みを解いた。お供えはいつもきな粉ご飯のお握りだったけど、今日は特別でござる。風呂敷から出した小さな器には、5つのきな粉団子が2段に盛られている。)どうぞ。(それを墓前に供えると、手を合わせて目を伏せた。) (09/09-00:02:15)
娯暮雨 > (目を閉じても、瞼の裏に届く月明かりのお陰で、視界はほんのりと明るかった。)≪リィー…ン リンリンリン……≫(風鈴の音と、鈴の音の様な虫の声が混じり合う。墓石の背に生えたススキの柔らかな穂が風に揺れて、頬に触れた。)―……。(―ぱち、と目を開く。くすぐったくて、くすっと笑ってしまった。そよりとその穂先を撫でてから、手を下ろした。) (09/09-00:09:06)
娯暮雨 > 拙者も一緒に食べよっと…♪(揺れるススキを背に。満月を前に。墓石の隣にぽすっと腰を下ろして、風呂敷から笹の葉に包んだきな粉団子を取り出すと頬張った。もちもち。こんな時間だけれど、ちゃんとお家で皆で食べる時の量を減らしたから、大丈夫なのでござる。もちもち。)…♪(美味しい。おばあちゃんと一緒に作った、ほんのり優しい甘さのきな粉団子。) (09/09-00:19:50)
娯暮雨 > (持ってきたお団子は少しだけ。食べ終えると布巾で手を拭いて、竹筒に入れたお茶を飲んで、風呂敷包みの中へと仕舞った。それを傍らに置いて、体育座りをした。)……綺麗やね。(野原一面を照らす大きな白い月は、見上げるというよりは、視線の高さに浮かんでいる。まるで、あちら側もこっちをじっと見つめているみたい。) (09/09-00:26:49)
娯暮雨 > (手を伸ばして、ゆるりゆるり。墓石を撫でる。まだ幼い頃、家族揃ってこの野原でお月見をした事を思い出した。あの時は、お兄ちゃんときなこと自分が並んで寝そべりながら月を見上げてて。いつの間にか寝てしまって、おじいちゃんとおばあちゃんがおぶって連れ帰ってくれたんだっけ。)…―。(眩しそうに目を細めて。じわり、口元に笑みが滲む。そろりと身体を倒して、ちょうど頭に墓石が当たる様に横向きに寝そべった。岩の高さと、目線の高さが同じくらい。) (09/09-00:38:42)
娯暮雨 > ―――……。(やがて、色々な秋の音に寝息が混じる。すやすやと眠る寝顔は、まるで子供の様で。) (09/09-00:41:51)
娯暮雨 > ―…(≪娯暮雨。≫ 微かに聞こえたのは母の声。夢の中で、呼ばれた気がした。そろ…と閉ざしていた目を開く。)―…?(「娯暮雨。」傍で聞こえた優しい声に、身を起こした。) (09/09-00:48:00)
娯暮雨 > ……ぁ、おばあちゃん。(そこにあったのは、迎えに来てくれたおばあちゃんの姿。おばあちゃんは、「帰りが遅いけん、寝とると思った。」と言って笑う。)流石おばあちゃん、お見通しでござるね。(えへへ。と笑って。もう暫しのお月見にお誘いを。) (09/09-00:52:14)
娯暮雨 > (野原は山の裏側にあって、家まではそこそこの距離がある。皆でお月見を楽しんだ後、月明かりと鬼火に照らされながら、今宵はおばあちゃんをおぶって、ゆったりと家路に着いた。) (09/09-01:15:28)
ご案内:「鬼ヶ岳」から娯暮雨さんが去りました。 (09/09-01:15:33)
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