room03_20141012
ご案内:「岩場」にさんが現れました。 (10/13-00:22:00)
> (水を打った様に静かな広い岩場の一角、男は己の背丈の倍程度の岩の前、目を閉じ立ち尽くしていた。) (10/13-00:22:58)
> <ザ…。>(右足を半歩後ろへ。軽く腰を捻り、右腕を引き絞る。力を入れず、抜かず、心は構えず、ただ静かに。) (10/13-00:25:58)
> <――。>(突如眼前の岩には、掘り抜いた様に綺麗な拳の痕が刻まれる。そしてその十数m背後の大岩(―と言うよりかは岩壁と呼ぶ方が正しいだろう。)へ巨大な亀裂が走る。)<――ッパァァァン!!!>(目の前の事象に遅れて訪れる、破壊音。) (10/13-00:29:06)
> (拳を振り抜いた姿勢のまま、男は目の前で起きた出来事を観察する。じっと目の前の岩と、岩壁を交互に見据え…そして己の拳をまじまじと見つめた。) (10/13-00:30:33)
> …上出来、ってワケにはいかねェな。<ブシッ…!!>(腕から肘へ、肘から肩口へ、裂けた皮膚から霧の様に鮮血が噴き出した。己を嘲る様に持ち上げた口端。) (10/13-00:32:28)
> (かの拳闘士の様に恵まれた体躯と鍛え上げた肉体の鎧があれば、こうはなるまい。己の目指す破壊力に満足するほどの『耐久力』が、己には圧倒的に欠けていた。心が如何に攻めに特化して居ても、コレでは望むモノは得られまい。男はまた一つ、超えるべき壁に直面していた。) (10/13-00:34:46)
> (何時だってそうだった。脳裏を過ぎる好敵手達との決闘の記憶。自身の拳の圧力に耐えられず、血を流した事が何度あっただろうか、否、そうでなかった試しが無い。) (10/13-00:37:22)
> (己が思い付くだけの修練を自身の肉体へ課した。ソレでも生まれ付きの性質と言うモノはなかなか変化してはくれない。男は血の滴る己の拳を見つめ、その場から動けずに居た。) (10/13-00:41:45)
> (限界、そんな言葉が脳裏を霞める。)――違う。((やれるだけの事はした。))―違う。   ((己の得意な所を伸ばせば―))―黙れ…!!<ビシィッ!!>(制御を怠った魔力が足元から噴出して大地を抉った。我に返った男は、キョトンと、再びその場に立ち尽くす。) (10/13-00:50:39)
> ((…テメェ自身との戦い、か、言い得て妙だぜ。))(どっかの誰かが言った様なコトバ。頑健さ、耐久力、ソレは己を護る力だ。ここでもまた、男は『護る力』と言う大きな問題に直面する。それよりも大きな問題がもう一つ。自分の弱点に言い訳が出来る程、日和ってしまった自分自身が一番の問題だ。) (10/13-00:54:53)
> (昔の様な向う見ずな獣性とは違う。己が手にするべき力は今の自分には想像も付かない新しい力だ。零した命への後悔は護る為の力へ、環境に甘んじ、緊張を忘れた己を追い越す為の攻めの力を。可不可等関係無い。望むモノは全て手にする、ソレが唯一絶対、己の中に刻まれた百鬼の処方だ。)――まだまだやれる。(男は視線を上げる。) (10/13-01:04:56)
> (毎度毎回同じ様な葛藤を繰り返しながらも、一歩ずつは前進して居る筈。意外にもそんな俗っぽい思いが今の男を支えていた。思い立てば動き出さずには居られ無い性。夜も更け、やがて体が休息を求め自然と眠りに落ちるまで、男の修練は続く。) (10/13-01:08:09)
ご案内:「岩場」からさんが去りました。 (10/13-01:08:13)
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