room42_20141206
ご案内:「野原(夕刻)」に娯暮雨さんが現れました。 (12/06-16:53:55)
娯暮雨 > (秋の夕暮れ。空は一面、とろりとした濃密な蜜柑色に染まっている。)―……。(巨大なイチョウの木の下には、黄色い葉が絨毯の様に敷き詰められていた。その上に寝そべって、夕空を見上げていた。両脇にふわりと広がっている2本の白い狐尾が、ささやかな風を受けて、そよそよと揺れている。) (12/06-17:05:09)
娯暮雨 > (ふと、2匹の赤とんぼがスゥッと視界の中を横切って行く。寝そべったまま、それらの動きを目で追って、見送った。日が落ちる前に家に帰るのかな、なんて事を思いながら。) (12/06-17:11:08)
娯暮雨 > (頭上に広がる枝に僅かに残る葉が、風に揺られてカサカサと音を立てたのに吊られて、再び視線を梢越しの空へと戻した。波みたいにうねりながら空へ向かって張り出した枝達のシルエットが、夕日を受けて、くっきりと浮かび上がって見えた。) (12/06-17:22:21)
娯暮雨 > (1年前には、存在しなかったイチョウの木。この野原もまた、1年前には赤土に覆われた荒野だった。その代わり、「此処にあった」もの達は、今はもう存在しない。)― … 。(僅かに口を開いて、シルエットの方へと手を伸ばした。白い腕は夕日に照らされ、手の甲に陰が落ちる。指先には、うっすらと透ける夕日の色と、「命」の色が感じられた。) (12/06-17:36:46)
娯暮雨 > ― 。 (開いた口からは何も発さぬまま、秋の冷たい空気を静かに、ゆっくりと肺一杯に吸い込んで。翳していた手を胸の上にそっと下ろした。その手の上に、はらり。枝から離れたイチョウの葉が、一枚落ちた。けれどその葉も、直ぐにささやかな風に吹かれて、敷き詰められた絨毯の一部となる。 もうすぐ、日が暮れる。ゆらり、尻尾を揺らして、身を起こした。) (12/06-17:43:42)
娯暮雨 > (立ち上がると、揺れる尻尾に触れた黄色い落ち葉が、ふわりと辺りに舞い上がる。降り注ぐ落ち葉の中、振り返った先にあるのは、幹周を優に10mを超える、巨大なイチョウの木の幹。)―…また、来るね。(優しくも、憂いを帯びた声色。そっ…と、その幹を撫でる様に手を添える。手を添えた先の幹には、夕日に照らされた自身の影が、くっきりと映り込んでいた。) (12/06-17:59:18)
娯暮雨 > (手を離し、踵を返す。太陽は、山の端に沈みつつあった。眩しげに眼を細め、落ち行く夕日を眺めながら。ゆっくりとすみれ色に染まっていく空の下を歩き、その地を後にした。) (12/06-18:04:39)
ご案内:「野原(夕刻)」から娯暮雨さんが去りました。 (12/06-18:04:41)
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