room43_20150112
ご案内:「影送りの丘」に虚無さんが現れました。 (01/12-17:51:09)
虚無 > (彼方からやって来た者が、肩から陰を払い落としながら、「やあ、こんばんは」と云った。暖炉の前で俯いていた蔭は、その声に「やあ、こんばんは」と返した。落ち窪んだ瞳の奥の燐光は、不気味にチラチラと世界の片隅を照らしだす) (01/12-17:55:08)
虚無 > (学習された無力感を片手に、彼等は不気味に其処に在り続ける。酒樽の中身には蜘蛛の巣が張り、井戸の中には後悔と罠が張り巡らされている。そんな、此処だからこそ闇と虚無は淀んで独自の進化を遂げていた。死の向こうのそのまた向こうからやって来た彼等にはここは、折り返し地点でもあり永遠の一瞬でもある。暖炉の前に黙ってしゃがみこんで、物も言わずに蠢き) (01/12-18:02:55)
虚無 > (「何処まで行っても一緒でした」と、セロのような声で誰がが云った。「そうですか」と、雨どいに雨が打ち付ける様な声で誰がが返す。あらゆる透明な幽霊の複合体のようなそれらは、闇の中で硝子片を撒いたようなキラキラとした粉を纏っていた。息づく様に静かに、蝶の羽ばたきより微かに明滅し) (01/12-18:09:08)
虚無 > (「では、お元気で」と、誰がが云った。「はい、お元気で」と誰かが返した。仄かに明滅するそれらが四散して、各自てんでばらばらにゆっくりと散っていく。暖炉の前は、緩やかな速度で無人となっていった。「さよなら」と、誰かが云った。「サヨナラ」と、誰がが返した。影送りの影達は自らが向かうひかりある方向に向かい、いつかは辿り着く為に歩いて行くことだろう) (01/12-18:15:02)
虚無 > (先日の雨風で露になった、されこうべだけが、不気味なそれらを悠然と静かに眺めていた) (01/12-18:16:39)
ご案内:「影送りの丘」から虚無さんが去りました。 (01/12-18:17:14)
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