room00_20160429
ご案内:「時狭間」にイグニスさんが現れました。 (04/29-22:52:12)
イグニス > (ドアベルを鳴らしながら緋色がふんだんに使われた衣装を身にまとった少女が入ってくる。) (04/29-22:52:51)
イグニス > こんばんはー (04/29-22:53:11)
イグニス > (いらっしゃい。というマスターの声に応じながら、テーブル席について、珍しく背もたれにぐったりと背を預けた。) (04/29-22:53:55)
イグニス > ……うん。ちょっとお疲れ。 ううん。見栄張った。凄いお疲れ。 だからマスター。甘いホットココアちょうだい。 (04/29-22:55:04)
イグニス > (程なくして出てくるホットココアをぐいっと一気飲みして、お代わりをもらう。) (04/29-22:55:39)
イグニス > はー……。(思わず出る溜息にはエクトプラズムでも口元から伸びてそうな勢いだった。) (04/29-22:56:42)
イグニス > ねぇ聞いて。聞いてマスター。 (04/29-22:57:37)
イグニス > () (04/29-22:57:39)
イグニス > () (04/29-22:57:46)
イグニス > (酒も飲んでないのに絡みだす。) (04/29-22:59:10)
イグニス > 最近ね、珍しく気合の入った『ダンジョン』がとある国の辺境で見つかったの。 (04/29-22:59:45)
イグニス > アリアドネの迷宮じゃないよ? (04/29-22:59:56)
イグニス > ダンジョン。そう、ダンジョンなの。 (04/29-23:00:03)
イグニス > ただの洞窟じゃない、知性のある何者かの手が入ったダンジョン。 (04/29-23:01:16)
イグニス > ……うん。勿論私は入ったよ? ついでに踏破もした。 (04/29-23:02:25)
イグニス > 罠は全部起動させてひっかかって、地下の空間を住処代わりにしている魔物に殴られながら、最深部の曰くありげな部屋までついた。 (04/29-23:03:56)
イグニス > 中は祭壇だった。壁も床も天井も、全部黒い黒曜石で設えられた場所の真ん中に、これ見よがしに真ん丸に加工された水晶があって、水晶を囲うように呪糸が垂らされて、その手前に『触るな』って立て看板があったの。 (04/29-23:09:55)
イグニス > 勿論触った。 ダンジョンの奥にあって、そんな警告がある物、触らないわけないじゃない? (04/29-23:12:14)
イグニス > 私のペンデュラムも『大ダメージ』を示してたし。 (04/29-23:13:09)
イグニス > 結果的には、その占いは当たってたんだけどさ。 なんていうのかな。期待と違ったっていうか? (04/29-23:14:11)
イグニス > とりあえず何が起こったかっていうとね。 (04/29-23:15:52)
イグニス > まずダンジョンの通路が崩落した。 (04/29-23:16:25)
イグニス > ドミノってあるでしょ? ドミノ崩しの。あれみたいに、いっそ見事なくらい一斉にダンジョンの通路が閉じられて、私は祭壇の部屋に閉じ込められた。 (04/29-23:17:28)
イグニス > 次に起こったのが、真空化と吸命。ドレイン系統としては、かなり上等の物だったと思う。 (04/29-23:19:54)
イグニス > 瞬間的には、……んー。ほら、闇集にゲソがいるでしょ? 触手だけ延ばしてくる魔物。 うん。それそれ。 (04/29-23:21:56)
イグニス > それと同じくらい吸収力があったんじゃないかな。 人なら一瞬で吸いつくされてたね! (04/29-23:22:53)
イグニス > 最後に呪詛。汚染系の呪いで、たとえ結界で初撃をやり過ごしたとしてもゆっくり浸食して、殺した後も魂に負荷を掛け続けるタイプのものが起動した。 (04/29-23:27:24)
イグニス > ん。仕組みは、魔道具と一緒。 (04/29-23:29:05)
イグニス > 魔道具は、倒した魔物の核となる遺物の性質を利用して、いろいろな性質を道具に付与するけれど、 (04/29-23:30:01)
イグニス > あの祭壇はまさにその心臓部の役割を持ってた。 (04/29-23:30:44)
イグニス > ダンジョンを踏破できる冒険者の生命力,精神力,魔力やもろもろの力を吸い尽くして、死んだ後も祭壇に閉じ込めて魂に負荷を掛けながら、その存在が尽き果てるまで力を搾り取って、別に用意された装置を駆動させる動力源としての役割をね。 (04/29-23:33:49)
イグニス > ……ん? (04/29-23:34:50)
イグニス > うん。破った。 (04/29-23:35:14)
イグニス > あの部屋にいても何も面白くないし。寒いし、セクハラ紛いの言葉ずっと聞かされるし。 せめて溶岩が部屋に溢れるとか、核熱で部屋が満たされるとか、ご褒美がないとやってられない。 (04/29-23:38:06)
イグニス > でまぁ、それは良いの。良くないけど良いの。ダンジョンだからね。そういうこともある。 (04/29-23:39:28)
イグニス > 力を吸い出す経路や部屋を『切断』して外に出た私が見たの、なんだと思う? (04/29-23:41:44)
イグニス > (マスターが考える間、少女はホットココアを喉に流し込む様に飲んでいく。) (04/29-23:43:00)
イグニス > (一気に飲み干して、タンッ。とカウンターに置いた少女は、やおらマグカップをマスターに差し出した。) (04/29-23:43:34)
イグニス > お代わり。 (04/29-23:43:38)
イグニス > (色々察していたであろうマスターが戻されたマグカップの代わりに、ホットココアが注がれた新しいマグカップを少女に手渡す。) (04/29-23:44:38)
イグニス > (降参。と告げたマスターに、少女は一言告げた。) (04/29-23:45:15)
イグニス > 蚊。 (04/29-23:45:21)
イグニス > 蚊よ! 蚊! 生き物の血を吸って卵を産む昆虫! 蚊の大群! (04/29-23:46:28)
イグニス > 吸い取った私の力を使って孵した、魔蚊! (04/29-23:47:34)
イグニス > あのダンジョンを考えたのは、相当、いやらしい性格してる。 間違いない。 (04/29-23:49:53)
イグニス > うん。あのまま放置したら国が幾つ滅びるか知れないから、仕方なく網で括って燃やしてきた。 (04/29-23:52:53)
イグニス > 全部。 (04/29-23:53:08)
イグニス > 全部。 (04/29-23:53:20)
イグニス > それでこの通り、お疲れって訳。 はーっ……。 (04/29-23:55:50)
イグニス > ……ん。 半分は、私が撒いた種な訳だしね。 (04/29-23:56:51)
イグニス > 駆除するついでに浄化もしてきた。 (04/29-23:58:57)
イグニス > でも暫く、あの土地には近づけない。目立ちすぎたから。 (04/29-23:59:54)
イグニス > 結局、収支としては大きくマイナス。性質の悪いダンジョンは潰せたから、あそこの国には良かったのかもしれないけど、実入りは無し。 (04/30-00:05:24)
イグニス > (色々吐き出してようやく落ち着いてきた少女は、マグカップのホットココアをゆっくり飲んで、吐息を一つ零す。) (04/30-00:07:01)
イグニス > ありがとうね。マスター。 聞いてくれて、少しすっきりした。 (04/30-00:08:29)
イグニス > (にへっと微笑んだ少女は、代金をカウンターに置いて席を立つ。) (04/30-00:08:53)
イグニス > しばらく夏を追いかけてみる。 変化がなくて地味な日光浴でも、それはそれで楽しいし。 (04/30-00:10:24)
イグニス > それじゃぁ、マスター。ごちそうさま。 (04/30-00:10:37)
イグニス > (ひらひらと手を振って、少女は扉を潜り丘を下って行った。) (04/30-00:11:40)
ご案内:「時狭間」からイグニスさんが去りました。 (04/30-00:11:44)
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