room01_20170605
ご案内:「岩場の温泉 癒しの湯」にリヴァーブレーションさんが現れました。 (06/05-23:24:46)
リヴァーブレーション > (光り輝く湯。湧きいずる温泉。その水底に近い場所) (06/05-23:25:51)
リヴァーブレーション > (そこに沈んでいるのはボロキレと化した布だ。闇の集う場所と呼ばれる場所でなら時折見ることもあるだろう。シャドーゴーストという魔物が纏っているそれに酷似している) (06/05-23:27:48)
リヴァーブレーション > (数日前、ここに放り込まれた少女のカタチをした何かが着用していた布でもある。この温泉の浄化作用に伴い、そのカタチは完全に消失しているように見える) (06/05-23:29:43)
リヴァーブレーション > (それはつまり、かの恩讐に縛られた何かは消滅したということだろう) (06/05-23:31:09)
リヴァーブレーション > ((殺さなければならない))(かつて瀕死の重傷を負ったところを傭兵に拾われ、自身もまたその傭兵について戦いを学んだ) (06/05-23:33:13)
リヴァーブレーション > ((全部、殺さなければならないと思った))(重症を負った原因ともなった事件により、両親は既に他界していた。それからというもの、傭兵は父親のような存在であった。本人の前で言うと嫌そうな顔をするので言わなかったが、そう思っていた) (06/05-23:35:56)
リヴァーブレーション > ((だって、居てはいけない。あんなものは、いてはいけない))(気付けば銃を与えられていた。引き金は特に意識しなくても引けた。最初に殺した人間の顔など覚えてもいない。それを見て傭兵は一度鼻を鳴らし、特に感慨も浮かんでいない顔で「ようこそ、クソッタレ」とだけ言った。その言葉だけはよく覚えている) (06/05-23:40:24)
リヴァーブレーション > ((だから、ぜんぶころそうとおもった))(そうして時が過ぎて、目と耳の良さをかわれて狙撃のポジションにつくことが多くなった。じっと待っていることは苦ではなかったし、自分でも向いていると思えた) (06/05-23:42:04)
リヴァーブレーション > ((でも、できなかった))(そんな「仕事」にも慣れて、それなりに一人前だと認められてきた頃に、それが起こった。始まりは二つの依頼だった) (06/05-23:44:45)
リヴァーブレーション > ((できなくても、やらないといけなかった))(大口の依頼と小口だがそれなりに得意先からの依頼。その時は「仕事」のない期間が続き、少々資金繰りに悩まされていた時だった。傭兵はあっさり大口の仕事をとった) (06/05-23:47:09)
リヴァーブレーション > ((みんなしんだから。ほかにやるひとはいなかったから))(だが、得意先の印象を悪くするのもどうかと思った。幸い小口の依頼は「護衛」であり、他にも何組かの傭兵に声がかけられていた。中には知った顔もいた。ならばと、自分がやってみせると進言してみせた) (06/05-23:50:05)
リヴァーブレーション > ((だから……))(特に反対されることもなく、その依頼を受けることになった。任務地であるタンカーに乗り込む。何らかの取引の間、依頼主を護衛する。顔見知りの傭兵たちの中には楽な仕事だとタバコをふかしながらささやく者も居た) (06/05-23:52:30)
リヴァーブレーション > ((だから?))(しかし、それはとんだ勘違いでしかなかった。 //爆音// そこは地獄になった。 //悲鳴// ブクブクと太ったカエルのような顔のない怪物たち。 //銃声// 鉄の杭を顔面に突き刺されて絶命する男。 //狂騒// 炎に撒かれる通路。 //哄笑// 狂ったように泣き笑いながら突撃し、自ら首をへし折られる男) (06/05-23:58:59)
リヴァーブレーション > ((ころす?))(護衛などただの方便。それは何かの実験だった。新手の生物兵器か、それとも本当に未知の怪物だったのか。真偽など定かではない。20人近くいた傭兵たちは、気付けば3人にまで減っていた。持ち合わせの弾薬は底を突き、しかしバケモノは一匹たりとも排除できていない。護衛対象であった依頼主はどこかに姿を消し、自分たちは嵌められたのだと呪詛を吐く) (06/06-00:02:51)
リヴァーブレーション > ((そう、ころす))(一人は腹部に鉄の杭を受け、壁に縫い止められた。まだ息はあったが、その状態で腕を足を、最後は首を引きちぎられて絶命した。もう一人は脱出用のボートを用意している最中、突然降ってきたバケモノに押し潰されて死んだ。死んだあともその死体は何度も何度も踏みつけられていた。それはまるで、雨上がりの水たまりにはしゃいでいる子どもを見ているかのような光景だった) (06/06-00:07:17)
リヴァーブレーション > ((いや、ちがう))(そうして、一人になった。銃はない。あったとしても弾薬は尽きている。残っているのは腰のコンバットナイフと、髪を結う時に使っている隠しダガーの二本のみ。バケモノの数は5匹。不意を突かれたとは言え、20人の傭兵が、歴戦の強者もいただろうに、赤子のように捻り殺されてしまった) (06/06-00:12:22)
リヴァーブレーション > ((そうじゃない))(脱出用のボートはバケモノに壊された。逃げ場はない。タンカーは燃えていて、徐々に沈んでいっている。バケモノは徘徊し、ボクは一人だ) (06/06-00:14:21)
リヴァーブレーション > ((そうじゃないんだ))(手に持ったナイフのグリップを強く握りしめる感触。少しだけ手の震えが納まった。物陰から飛び出す。バケモノがボクに気付く。目なんてない気がするけど、目が合った気がした。構わない。バケモノが手? 前足? に持っていた鉄の杭を振りかぶった。口から出ている叫びは自分のモノじゃないみたいに大きかった。距離が縮まる。バケモノが鉄杭を投げ放ってきた。脇腹に衝撃。体勢が崩れそうになる。踏ん張れ、足を止めるな。喉が裂ける気がした。上げていた雄叫びは気付けば血で塞がれてしまった。 関係ない、関係ない。真っ直ぐに、真っ直ぐに征く。例えここで死ぬのだとしても、ボクは) (06/06-00:23:19)
リヴァーブレーション > ((ボクは生きていたい))(その最後の瞬間まで、しがみつく。バケモノの動きが一瞬だけ鈍った気がした。手の中のナイフを投げる。バケモノの注意が一瞬逸れる。その脇を抜ける。スライディング。脱出用のボート、その脇に放り出されていたままの救命胴衣をかっ攫う。一際大きな爆音が響いた。船体が傾く。それはまるで、この瞬間のためだったかのように。ボクは乗り越える必要も無く、傾斜のついた船体から手すりを越えて海へ投げ出されていた) (06/06-00:27:40)
リヴァーブレーション > ((生きていたい))(かつて、少女を拾った傭兵はその少女を拾った時の事を尋ねられ、「気まぐれ」だと言った。その「気まぐれ」で救われた少女は、瀕死の重傷を負ってなお動き、傭兵の足にしがみついて言う、「まだ生きたい」と。数多の戦場を経験した傭兵をして、死に瀕して「生きたい」なんて口走った輩は見たこともなかった。どいつもこいつも皆一様に言う言葉は「死にたくない」だ。だからこそ「死にたくない」ではなく「生きたい」という少女に、そんな輩を初めて見た傭兵は気まぐれを起こした) (06/06-00:33:44)
リヴァーブレーション > (それこそが少女の原点である。死して殺すための呪詛となったバケモノは消滅し、生に縋る少女へと戻った) (06/06-00:36:24)
リヴァーブレーション > (しかし、その肉体は既にこの世には存在しない。ここにあるのは少女の意識と、シャドウゴーストの抜け殻だけなのだから) (06/06-00:39:22)
リヴァーブレーション > ・ (06/06-00:39:50)
リヴァーブレーション > ・ (06/06-00:39:52)
リヴァーブレーション > ・ (06/06-00:39:53)
リヴァーブレーション > (そうして数時間の時が過ぎた。気付けば、水底に沈んでいたはずの布はそこにはなく。忽然とその姿を消していた) (06/06-00:40:33)
ご案内:「岩場の温泉 癒しの湯」からリヴァーブレーションさんが去りました。 (06/06-00:40:37)
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