room10_20170619
ご案内:「闇の集う場所 -中層部-」に武島悠さんが現れました。 (06/19-23:18:10)
武島悠 > (それはふらりとやってきた。足取りは街を歩く気軽さ。しかし、この近辺に棲息するようなまっとうな魔物勢は近寄ろうともしない。本能に危機感を訴えかけるかのような存在として) (06/19-23:19:36)
武島悠 > (常日頃は無手で征くことが多くなった時勢だが、この日はどういうわけか自分の身長よりも長いであろう木の棒を肩に担ぎ、両手をかけていた) (06/19-23:21:57)
武島悠 > (その意味を知るのは本人のみであるが。言うなれば、わざわざ「見せ」に来たのだ。誰に何を、とか意図した本人が知覚するかどうかは知らないが、一方的に知っているのはフェアではない) (06/19-23:25:32)
武島悠 > (ゆるりとした足取りが停止する。その目の前には身の丈以上の大岩。目は閉じたままではあるが、軽く見上げるように顎を上げた) (06/19-23:27:03)
武島悠 > (棒から手を離す。くるり。首の周りを回すようにして方の上で棒を回転させ、するりと落ちてくるように右手へと移動させた。淀みのない動作はその動きが常日頃から染みついた習慣であるということ、本人にとっては息をするくらいに自然であり繰り返してきたものだということを物語っている) (06/19-23:30:50)
武島悠 > (しかし、これはただのパフォーマンスである。事が戦闘に至れば無駄な動きの一つだと言えるだろう。であるからこそ、今から行うことは全てパフォーマンスである。どこかの誰かに向けた、返礼の一環) (06/19-23:33:09)
武島悠 > (右腕がしなるように動いた。それは当然のことながら全身の連動を意味する。そうして行われた動作は、一般的なヒトが見ればただ右手指の指運で棒を回し、岩に背を向けた、という程度の動作に見えるだろう) (06/19-23:34:58)
武島悠 > (そうして多少なりとも武芸に通じ、死線に身を投じたことのあるヒトならば捉えることができただろう。その動作の合間に、棒の先端が確かに大岩に触れていたことを) (06/19-23:36:17)
武島悠 > (さらに世間的に達人と呼ばれるような者が視れば明らかになるだろう。大地を踏みしめていた足裏、ただ振り向いただけのように見えるその足運びの中で動かされた全身の関節駆動。両の足と左手先より始まった小さな力のが一切の無駄なく右手に集中した感覚。その間に駆動増幅された力が最終的には全て手に持った棒へと伝わっていったことを) (06/19-23:41:10)
武島悠 > (そして、そんな動きを見せた女は特に気負いも無く、来た時と同じように棒を肩にかけるようにして持ち直した。岩に背を向けたまま来た道を帰るように歩き出した) (06/19-23:42:57)
武島悠 > (女が踏み出した歩数は10歩。唐突に、背後の大岩がさらりと崩れ去った。破壊の痕跡などない。実は砂を固めていただけだったと言われれば納得できてしまうほどに静かに、大岩は吹く風に攫われる砂塵のように姿を消したのだ) (06/19-23:45:13)
ご案内:「闇の集う場所 -中層部-」に晶歩さんが現れました。 (06/19-23:46:27)
晶歩 > (瘴気の地の上空、少女地を見下ろしていた。見下ろしているにちっとも見下ろした心地がしない、嫌な感じだ。 以前優司に運ばれたときにすれ違うほどはしただろうか。 歯向かうもおこがましいほどの実力差があるが、魔女が正面から戦うというのもおかしなもので、少女の眼は、知覚は今まさにその錯覚で世界を認識していた。 少女の眼に、砂塵と化す大岩は写らない。 岩は今もその場所に存在する。 相手が何をしたかわからないからだ。) (06/19-23:50:31)
武島悠 > (一切の術式なく、ただ己が体術のみで体現するそれは物質の共振破砕。なにがどうなったかの理解は必要ない。己の未来の一端として認識し、対策せよ。それが、一端を視たこちらからの手向けである。女は知覚の端で何かの気配を捉えつつも、足を止めることなくこの場をあとにした。邂逅はまだ早いとでも言いたげに) (06/19-23:56:56)
ご案内:「闇の集う場所 -中層部-」から武島悠さんが去りました。 (06/19-23:57:02)
晶歩 > (それがただの自然現象であろうと、少女の知覚は現実を歪曲する。だから少女にとって、大岩は今もそこにあるのだ。 それが今の己とあの女の差であることも少女は知らず。)……。(少女は魔女だ。まやかしの存在なのだ。視線を交わすこともなく、女が去っていけば、まだ治り切らぬ腕を軽く持ち上げて。 夜空に消えていく。) (06/20-00:02:17)
ご案内:「闇の集う場所 -中層部-」から晶歩さんが去りました。 (06/20-00:02:25)
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