room10_20170731
ご案内:「闇の集う場所(中層)」にキメラ森さんが現れました。 (07/31-22:23:19)
キメラ森 > (闇集う土地の中層、見渡す限りの荒野は静かに瘴気を地中から噴き上げていた。) (07/31-22:24:33)
キメラ森 > (その噴出音は、空気を目一杯ため込んだガスボンベから気体が出ていく様に静かに響き、噴出口を瘴気の毒で溶かしている。) (07/31-22:26:46)
キメラ森 > (より大量の瘴気が漏れ出る噴出孔を求めて捜し歩いたなら、優に人が立って歩ける程の孔を見つけることが出来るだろう。) (07/31-22:29:31)
キメラ森 > (内部は暗く、その全貌を外から見透かすことは出来ない。) (07/31-22:29:53)
キメラ森 > (だが風の抜ける音からは、この孔の奥は莫大な空間があり、林立する木立ちの様な柱があるだろうことが窺える。) (07/31-22:31:25)
キメラ森 > (風が哭いている。) (07/31-22:31:47)
キメラ森 > (大洞を抜ける重低音。隙間を早く抜ける高音が折り重なり、複雑な音色がその穴からは響いていた。) (07/31-22:34:00)
キメラ森 > (――聞える音はそれだけだろうか?) (07/31-22:34:26)
キメラ森 > (否。風以外の何某かが立てる音がする。) (07/31-22:34:57)
キメラ森 > (何かが、この洞窟の中で蠢いているのだろう。) (07/31-22:36:32)
キメラ森 > (ぽつり。と地面の色合いを暗くするものがある。) (07/31-22:37:55)
キメラ森 > (見上げれば星空は厚い瘴気の雲の向こうに隠され、今にも降りそうな程に湿度が高い。) (07/31-22:40:10)
キメラ森 > (むわっとする風は夏の暑さによるものか。それとも地下から噴き上げる瘴気によるものか。) (07/31-22:45:36)
キメラ森 > (ぽつり。と地面を暗く濡らすものがある。) (07/31-22:46:22)
キメラ森 > (分厚い瘴気の雲の向こうに稲光が走った。) (07/31-22:47:25)
キメラ森 > (遠雷。) (07/31-22:47:48)
キメラ森 > (和太鼓を遠くで連打する様な破裂音が空を渡ってやってくる。) (07/31-22:48:48)
キメラ森 > (ぽつぽつ。と雨が地面を濡らす。) (07/31-22:59:17)
キメラ森 > (遠くで鳴るせせらぎの様な音がだんだん大きくなっていく。) (07/31-23:00:47)
キメラ森 > (雨だ。) (07/31-23:00:53)
キメラ森 > (遠くで降っていた足音は、風が駆け抜けるより早く瘴気の噴き出るこの土地に到達し、強く地面を叩いた!) (07/31-23:02:36)
キメラ森 > (瘴気を多量に含んだ雨が地面を空から落ちた勢いのままに地面を浸食する。) (07/31-23:03:18)
キメラ森 > (バチバチと跳ねる音は激しく。まるで雨の一滴一滴が咢となって口を開けて、地面を齧っているかの様に。) (07/31-23:04:06)
キメラ森 > (否。実際に瘴気の雨は咢を伴っていた。) (07/31-23:04:50)
キメラ森 > (もし何かがこの雨の下に居たなら、漏れなく『雨』に齧られていただろう。) (07/31-23:05:56)
キメラ森 > (今は何者も外を歩く者はなく。雨はただ地面を齧り、浸食し、腐敗させ、ただ溶かしていく。) (07/31-23:07:28)
キメラ森 > (容量を増した雨は濁流となって、先の大きな穴へと流れ込んだ。) (07/31-23:09:09)
キメラ森 > (地下に流れ込んだ雨水は新たな道を作り、地下の森をより広大な物へと拡張していく。) (07/31-23:10:33)
キメラ森 > (絶え間なく地下から噴出していた瘴気が止んだ。) (07/31-23:13:11)
キメラ森 > (厚く視界を閉ざす雨のカーテンに隠されたのだ。) (07/31-23:18:05)
キメラ森 > (死に満ちた禁忌の森は、闇集う土地の雨の中へ沈む。) (07/31-23:21:07)
ご案内:「闇の集う場所(中層)」からキメラ森さんが去りました。 (07/31-23:21:10)
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