room02_20180706
ご案内:「荒野」にAmbielさんが現れました。 (07/07-00:16:14)
Ambiel > (口元に紙巻煙草を咥えて空から降りてくる男、とん、と一つ地面に降りれば周囲を見回し一度紫煙を吐き出した。) (07/07-00:17:49)
Ambiel > (周囲に誰も居ない事を確認すれば、咥えていた煙草を右手で握り潰し腰の双剣を抜き放つ) ……ふぅ。 (両腕をぶらりと下げ一つ息を吐けば、ミラーシェードの奥で目を瞑り過去の世界を夢想する。 自分が好敵手にはなれなかった絶対的強者を思い浮かべる。 脳裏に姿を浮かべただけで僅かに額に汗が浮かぶ) (07/07-00:22:39)
Ambiel > (両手を下げ、目を瞑ったまま緩やかに動き出す。 相手に油断はなく、加減も無い。 だがその相手には確実に余裕があった、いつも、いつもそうだった。 自分がどれほど技量を磨こうと絶対に届かないと思い知らされる圧倒的な差。 一手目、右の剣を横薙ぎに振るい、当然の如く交わされる。 回避と同時に打ち込まれる拳が腹部にめり込むのを感じる。 洗練されたイメージは、肉体に実際のダメージを与え、両の足が地面から浮き上がる。 体がくの字に曲がり、口元からは僅かに血が噴出した。) (07/07-00:28:17)
Ambiel > (打ち込まれたダメージを感じながら「酷いものだ」と自嘲染みた笑みを浮かべた。 誰よりも強さを求めたと言う自負はある、誰よりも死に近い訓練をして来たと言う自負もある。 真直ぐにただシンプルに、勝ちたい相手と勝たなければいけない相手を追い続けたと言う自負もある。 努力に裏打ちされた自信を持ってなお、届かぬのだと思い知る。 それはもしかしたら、自分が美化した過去の思い出の残滓なのかもしれない。 それはもしかしたら、勝てない事に卑屈になった自分の想いが産んだ幻想なのかもしれない。 ただ一つだけ言えるのは、男にとってその敵は恐らく二度と出会う事が無いであろう相手であり、出会える内に倒せなかった以上、それは二度と越える事が出来ない壁として消えない傷になったのだ) (07/07-00:32:33)
Ambiel > (嗚呼、願いが叶うなら決着を付けたかった。 胸の内で一つ思う。 こうなってしまう前に、勝つか死ぬかの勝負をたった一度だけのめぐり合わせを。 だが、過ぎ去った日々は元には戻らず、手から零れ落ちた物を拾い上げる術は存在しない。 だからこそ、二度と手に入らない日々だったからこそ、それを美しいと思うのだ。 故に男と敵の決着がつく事はありえず、故に男は未来永劫その敵を追いかけ続けなければいけない) (07/07-00:37:36)
Ambiel > (時には未来を見ようとした事もあった。 友人達のように、過去を過去とし、未来を受け入れ、笑い、泣き、進むべき道もあったのだろうと思った事もある。 それでも、胸の奥が痛むのだ。 「君が忘れなければ、あの日々は死なない」そう告げられた時、救われた気がしたのだ、自分が捨てなければ、自分が忘れなければ、自分が切り捨てなければ、あの日々は確実に会ったのだと、あの日々は死なないのだと、本当にそう思えたから。) (07/07-00:42:13)
Ambiel > (だからこそ、夜に生きる墓所の王であろうとした。 死んだ世界の残滓を守る、ただの墓守であればいい。 そして奪った者を許さない。 魂が天を落とせと叫ぶのだ、そんな不条理が、そんな暴虐があって良いのかと叫ぶのだ。 悪でありたいとは思わない、だが善でありたいとも決して思わない。 我執で結構、自分自身が既にして過去の残滓でしかないのならば、それは生者ではなく死者なのだろう。 ならば踊れば良い、自分が死者だと気付かぬままに、守る墓で踊り狂えば良いのだ、自分の糸を引く神とやらは生粋のネクロマニアなのだろうから) (07/07-01:01:37)
Ambiel > (目標は消えた、後は奪った者に報いを、その消えない思いだけが今も残り続けるのだ。 だから踊り狂う死者で良い。 ミラーシェイドの奥の虚ろな瞳が空を眺め、剣を腰に収めれば飛び去っていくのだろう) (07/07-01:16:55)
ご案内:「荒野」からAmbielさんが去りました。 (07/07-01:17:00)
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