room40_20180828
ご案内:「神隠しの森の館 -修練状-」にキヨヒメさんが現れました。 (08/28-20:15:32)
キヨヒメ > (霧深き幽玄の最中にある、幻想夢幻館。悠久に続くのでは、と思わせる静寂に包まれ、今宵も幻想の中で佇んでいた。その敷地の中にある修練場では、月が見下ろす真下で風切り音が鋭く鳴る。――キヨヒメだ。いつも通りに振り袖をタスキでかけ、腰までの髪を一本に結い上げた装いで、鞘付きの木刀を用いてひたすらに素振りを続けていた。だが、通常の素振りとは違うところは――)…………(ひと太刀ごとに、鞘に収めていることか。幾度めかわからぬ納刀を終え、深く腰を落として宙を睨む。その刃が殴っても怪我をしにくいように細工した竹光で、斬る相手が空想の産物だとしても、その瞳は鋭利に見据えていた。) (08/28-20:26:02)
キヨヒメ > (風が吹き、はらりと一枚の木の葉が舞い落ちた。刹那、腰に下げた鞘内より刀が疾走り、飛燕が獲物を狙うサマにも似た風切り音と共に、空中に真っ直ぐな軌跡が描かれた。居合い斬り――速さと鋭さを特徴とする、日本剣術の妙技である。残念ながら、刃は木の葉を叩くことはなく、風圧に巻き込まれて何処かへと飛び去ってゆく。振り抜いたまま、キヨヒメはしばし前を見据えていたが……やがて、また一度納刀した。) (08/28-20:34:57)
キヨヒメ > (鞘に納めた刀を見やり、キヨヒメはフウとひと息つく。)…………(彼女の脳裏に浮かぶのは、自らの居合について。彼女が使う居合は、臨戦態勢に移るまでの間のタイムラグをできる限り減らす為のモノ。やもすれば、室内で使うことに主眼を置いている。薙刀や弓矢と併用することを思えば、抜刀が即時に攻撃となるのは有効だ。だが、その速さはすでに抜いている時よりは当然ながら遅く、太刀筋も限られる。居合の動きで小柄を投げて牽制するほうがまだ多い。それを知るゆえにこそ、彼女は内心首を傾げていた。)((あの方の居合は凄まじい速さでした。我流と仰っていましたが、なぜあそこまで速く、鋭く振るえるのでしょう?))(キヨヒメは、以前魔王との組手の際に小柄を投げた。本身の居合では間に合わないと判断したがゆえに。しかし、以前ここで目の当たりにした卓越した抜刀術は、最速で放てる刺突を繰り出されてなお速度で上回っていた。もし、同じ速度の居合ができたならば刀で迎撃もできていたろう。居合いであることに変わりないはずなのに、なぜここまでの差があるのか?キヨヒメはその答えを探ろうと、ひたすらに居合の素振りを繰り返していたのだ。 答えはまだ、見えない。) (08/28-20:55:18)
キヨヒメ > (キヨヒメは多くの武器を使うが、だからといってそれが中途半端というわけではない。どの武器であろうとも、その真髄を極めることは容易ならざること。ただひとつを極めるとしても、一生分の時間が必要だろう。だが、それらを使いこなせるようになってこそ、武士と呼ばれるようになる。まだ扱いきれない武具がある身としては、剣を学ぶこともままならないかもしれない。現時点でも、居合いの先を見ようとこうしてあがいているのだが。) (08/28-21:16:44)
キヨヒメ > ふう……(やはり、これは課題だ。自分が剣の振り方すら知らぬ素人ではないか、そう思わせるだけのモノがあの居合いにはあった。記憶の中で美化されている可能性もあるが、たとえそうだとしてもあそこまで磨き抜いたひと太刀は絶技。アレに近いものをモノにできれば――そう、子供の空想じみたことを考える。……いつかは、モノにしたい。ただ、そう考えてキヨヒメは居合いの素振りを再開した。) (08/28-21:23:19)
ご案内:「神隠しの森の館 -修練状-」からキヨヒメさんが去りました。 (08/28-21:23:23)
::::  PbsChat v2.5.1改変版  ::::