room40_20190430
ご案内:「神隠しの森の館 -修練場-」にキヨヒメと謎の童子さんが現れました。 (04/30-20:56:31)
キヨヒメと謎の童子 > キヨヒメは今、自分よりも歳下の童女を相手にササメユキを構えていた。一見すれば乱心したかのように見えるこの状況、普段の彼女ならこの修練場で真剣を抜くなどしないだろうが、彼女の顔に余裕という二文字はない。「…………」手の内に滲む汗。相対する、身の丈に合わぬ刀を重そうに持つおかっぱ頭の童女に斬り込むことができず、息を少し荒くしていた。 (04/30-21:01:07)
キヨヒメと謎の童子 > その様子を見て、童が笑う。幼さに見合わぬ妖艶さにて眼を細め、挑発するように刀の先端を向けた。「……クク、まさかその程度ではあるまい?ほんの半刻打ち合っただけだ」刹那、キヨヒメが打って出た。疲れを、緊張を一時的に忘れ、ササメユキを高く振り上げると一切の躊躇いもなく全力で振り下ろした!「…………!?」「やれやれ、せわしない奴め」……だが、驚愕したのはキヨヒメだ。童が石畳の隙間に刃先を差し込んだシノギに滑り、全力の一刃はあらぬ方へと滑る。なまじ、全力で振り下ろしたがゆえに途中で止めることは叶わない。 (04/30-21:06:26)
キヨヒメと謎の童子 > 「シノギだよ。お前もよく使う手だろ?」言うが早いか身に合わぬ刀を引き抜くと、瞬時に振り下ろされたササメユキを今度は刃にて受ける。「ク……」童女は刀の刃の腹に腕を添え、全身で支えるように刀を受け止める。キヨヒメは即座に振り上げると、今度は下段へ向けて突きを放つ!だが、それも身体を回転させての位置取りの変化で空かされ、躱された。「そらどうした、もっと打ち込んでこい!」「言われずとも!もっとお願いします!」キヨヒメは叫び、童へ向けて横薙ぎに一閃する!これもまあ、小さな身体を更に低くすることで躱される……が、その瞬間、手首を返し「シアアアアッ!!」袈裟斬りに転じ、そのままたたっ斬ろうとした! (04/30-21:12:10)
キヨヒメと謎の童子 > 「甘い」「ウッ……」キヨヒメのあばらに、刀の峰が食い込んだ。あくまでも身を屈めたのは振り上げる為に身体のバネを使うがゆえに。刀の距離を遥かに下回る拳の距離に潜り込まれていた、というのはちょっと見えづらくてわからなかった。強烈な一撃にキヨヒメは膝を付き、あばらを抑えて肩で息をする。「こういうときは蹴りの出番……とはお前の考えだったろうに。お前、吾とやり合うと判断力落ちるよな」「返す言葉もございません……」偉そうに刀を肩に担いで見下ろすこの童子、キヨヒメに似たおかっぱ頭のこの童女は師匠のスズカである。スズカはちょっと立ち上がれない弟子を見れば、ため息混じりに距離を取る。「もう少し肩の力を抜け。師が相手だからと小童相手にビビる腰抜けは弟子にいらんぞ。ったく……」「とはいえ付き合って下さり、ありがとうございます……」「………もう休んだだろ?立て」 (04/30-21:21:07)
キヨヒメと謎の童子 > 「はい!まだまだ、お願いします師匠!」キヨヒメは既に幾度も打ち据えられていた。しかし、その目にはまだまだ活力があった。先程まで何処か固かったその姿勢も、程よくほぐれたのか自然な構えと転じてゆく。「……ふん、ようやく本調子か?腹ごなしの運動くらいにはなってもらいたいものだな」「ふふ、子供にそう言われても微笑ましいだけですわ。一本取れたら、撫でさせてくださいませ!」童子が鼻で笑う。「大きく出たな?暇つぶしに子供の姿にはなったとはいえ、この吾に勝とうなど身のほど知らずということを思い知らせてやろう。……遊んでやる、全力でやってみろ。青二才!」その挑発に呼応するように、キヨヒメが石畳を蹴る。「せあああああああっ!!!!」咆哮が修練場に響き渡り、刀と刀がぶつかり合う。まだまだ、組手は続く。 (04/30-21:28:54)
ご案内:「神隠しの森の館 -修練場-」からキヨヒメと謎の童子さんが去りました。 (04/30-21:29:00)
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