room41_20190829
ご案内:「神隠しの森の館 -フィリアの部屋-」にフィリアさんが現れました。 (08/29-18:49:51)
フィリア > (仕事用具が置かれた使用人の待機室。静やかな空気の中でカタカタとキーを叩く音が響く。時にクリック音が混じり、沈黙の中に時を刻む。)…………(机に向かうフィリアが使うのは、ジーナスに借りた端末。パソコンというべきものではあるが、ソラさえも手中に収めた世界のテクノロジーが反映されたそのマシンは21世紀時点のモノとは比較にならない。巨大なデータをまるで紙媒体を広げるように容易く使うことができるメモリと容量を秘めていた。爪楊枝にパイユを刺し、時折口に運ぶフィリアは何かの作業に精を出す。) (08/29-18:55:33)
フィリア > (フィリアが目を通すのは、最低限『プログラム』という未知の言語を読み解くための参考書。そして、メルの『心』と『体』を解いた設計書の数々。実のところ、フィリアはあの鋼鉄幼女のことについて知らないことが多い。確かに設計図を引き制作を手がけたが、それはジーナスが生み出した優秀な作成マシンとノーマンが基底を提供して生まれたAIシステムに助けられたのが大半だ。完全に理解できているとは言えない。少なくとも、フィリアはジーナスにアナライズされており、それを前提として描いた設計図のアクシデントで生まれたのがメルだ。理解できないということはなかった。) (08/29-19:01:51)
フィリア > ……無茶苦茶だな。こんな構造で動かそうなんて(ため息混じりにフィリアはそう呟いた。そう、言いたくなるほどに無茶苦茶な設計をしていたのだ、メルは。)……まさか属性コアにramがこんな配置になっていたとは。武器に仕込むつもりだったコアクリスタルが体内に移動、そして何も書き込まれていないときた。ディスクシステムは……独自規格か。厄介なことになったな……(メルの体内にはディスク差込口とコアがあった。入れるにはビスを外して軽く解体しなければならないだろう。そして、コアクリスタルの配置はAI領域に近いところにあり――)……性格に影響を及ぼすかもしれん。これは、実装しないほうがいいかもしれないな (08/29-19:07:42)
フィリア > 「マスターー!!」(その声にフィリアはパソコンを思わずスリープさせた。)「メルか、入る時はノックくらいしろ」「えへへ、ごめんなさい!マスターに見せたいものがあって……」(うん?と訝しげに眉をハの字にすると、メルは自慢げに後ろ手に持ったモノを見せつけた!――そこには、それは見事な筆致で一体のロボットが描かれていた。)「マスターから借りたRPG!!!アレやっててつい描いちゃったんですよ!!メルって精密な動作もできることは知ってましたが絵もかけるんですねーーー!!!」「あ、ああ。しかしよく描けてるな……私より上手くないかコレ」(フィリアがそう呟くと、メルはぱあっと笑顔を深くしてスキップし始めた!ガシャガシャとやかましい金属音が響き渡る)「そうですか!!?わーーい!!褒められたーーー!!!」(喜ぶメルを横目に、フィリアは渡されたイラストを見つめる。――ひとつは天使。真っ白い装甲に透明な輝きを持つ大翼を備え、身の丈を越えるシールドとしても機能するランスを持った機体。腰のバインダーがサブアームに変化し、ランスを『砲』として本体と接続して大気圏外射撃を行う態勢で描かれていた。その姿はまさに鎧を纏ったセラフ、神の裁きを下さんとするかのような威容であった。 もうひとつは悪魔。先程の『天使』ほどデザインはゴチャゴチャしていないが、漆黒の機体に緋色の翼を広げ、長く伸びた赤熱した鋭爪が対人を想定したかのようなモノだった。撃たんとする天使と、それに複数で飛翔して追い縋る悪魔。ある意味で宗教画のような構図だった) (08/29-19:40:16)
フィリア > 「どうかしましたか?マスター」(その声にフィリアはハッとした。虚構として描かれた、天使と悪魔によって消えゆく世界、そして再生するその後の世界を想像してしまっていたのだ。い、いや。なんて口にして紙を折りたたむと、メルに返そうとして――)「……ええと、メル」「なんでしょうか!!」「よく描けてて私はこれを気に入ったみたいだ。……くれないか?」「もちろんですとも!!!」(胸を張るメルに、フィリアはちょっと苦笑する。まさかこんな才能があったなんてな、と娘を侮っていた自分を少しだけ恥じてしまう思いだ。……このメルの『心』が、壊れるものなのだろうか?頭の中によぎる疑問に、フィリアはその丸い瞳を覗き込む。)「なんでしょうか!?メルのお顔になにかついてますか!!」(……メルの顔はやっぱり、無垢だ。生まれたての赤ん坊と言っても差し支えない。戦いに負けない心は持っているだろうが、果たして在り方を変えてしまうモノに耐えられるのだろうか) (08/29-19:47:45)
フィリア > (意味なく手をプラプラさせるメルを見ると、フィリアはゆっくりとその肩に手を置いて目線を合わせた。)「……メル。製作者の勝手な都合で人形の心を変化させてしまうこと、ソレについてどう思う?」「……へ?」(突然の質問に、メルは面食らう。けれども、しばらく考えた後にニッコリと笑ってチッチッチッと指先を揺らしてみせた)「さては『ロボットのココロと感情』に対するシリアスな命題ですね!!ロボット三原則ともども、メジャーな内容……ですね!!!」「…………実は」(何か言おうとした途端、メルの声がそれを押し流した)「確かに自我そのものを奪うのはいけないことです!!でも、ココロが在るなら在り方がちょっと変わったくらいでその人形の本質は変わりませんよ!!」「…………そうか。その製作者が私だったらどうする?」「別に何とも思いませんよ?だってマスターは優しいママですし!!メル、マスターにならどうイジられたって構いませんよーー!!!あ、でもスクラップパイル行きはイヤですねー!!」(その目は絶対的な信頼だった。お母さんのことが好き!そんな子供のモノである。フィリアはその瞳に、ちょっとだけ笑った。)「……そうか。ところで、メル。お前の機能でちょっと面白いのを見つけたんだが話聞いてみるか?」「おおおおお!!!聞きます、聞きますとも!!どんなステキ機能がメルについていたんですか!!?」「声が大きいな君は」(フィリアはメルを連れ、部屋の真ん中に連れてゆくと端末を開く。説明ひとつするごとに、叩けば鳴るようなメルの歓声が絶え間なく響く。製作者側に立ったことがなかったフィリアだが、なんとも言えない喜びが胸を満たしてゆくのを感じる――) (08/29-20:03:32)
ご案内:「神隠しの森の館 -フィリアの部屋-」からフィリアさんが去りました。 (08/29-20:03:40)
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