room50_20200325
ご案内:「キヨヒメの夢」にキヨヒメさんが現れました。 (03/25-20:26:19)
キヨヒメ > (――私が気がつくとそこは見慣れた庵であった。) (03/25-20:27:11)
キヨヒメ > (しゃらんしゃらんと鳴り響く玉の砂。黄金色の雲に、清らかにせせらぐ川の音。『人の世に無い』名の無い花が生い茂っており、その庭園は帝でさえも持ち得ぬ美しさ。……そう、ここは忘れてはならぬ極楽の地。スズカ姫の領域じゃ。何年と足を運んでいないその『世界』はわらわが知るままの姿を保っておった。) (03/25-20:32:25)
キヨヒメ > ……この夢を見るのも久しぶりじゃのう(目があり、耳があり、鼻のある明晰夢。肌に感じる心地よさは暑くも寒くもなく、五感全てがコレが現であると認識する。けれども、これはまやかしであると第六の識が伝えてくる。そして大抵、この優しい夢は腰に提げた刀が示すように優しいだけでは――)……?(何もない?柄を撫ぜようとした手が空を撫ぜる。はて、この夢は大概自らの身を守る術を与えられているものだと思っておったのだが?訝しんでおると、庵から静やかに紡ぐような琴の音色が響いてきた。少し油断すれば聞き惚れてしまいそうな天上の調べ――天女の手による演奏。)……行かないと(呼ばれるままに、わらわはかけられた朱色の橋を渡り庵へと進んでゆく。派手好きな主の趣味が投影された庭の風景を楽しむこともなく、玄関前に立つと静かにその前にまで何事もなく至った。) (03/25-20:50:11)
キヨヒメ > (いつものお屋敷に比べればきらびやかでもなければ大きくもない庵。その奥から琴の音色が聴こえてくる。……この先に、庵の主が。緊張する心を胸に手をやって押さえ、深呼吸を二度三度……うむ、いける。) (03/25-20:55:10)
キヨヒメ > (簡単ながら礼をしてゆっくりと戸を開き、雪駄を脱ぐとそのまま廊下を進んで音の響く部屋へと歩く。段々と大きくなってゆく音は思わず足を止めて耳を澄ませてしまいそうな見事さじゃが、聞いているわけにも行かぬ。最後にたどり着いたふすまの前に立つともう一度呼吸を整え、正座をすると静かに開いて額を地に擦り付ける。)「失礼いたします、師匠」(琴の音色が、止まった――) (03/25-21:01:33)
キヨヒメ > 「久しぶりだな、キヨヒメ」(切れ味鋭い声。静かに顔をあげると、そこには結い上げた髪を下ろし琴を爪弾く天女の姿。普段の袴姿とはまた違う、神女としての姿をした師匠が頬杖をついてこちらを見据えておった。ああ、美しい。芍薬の花のように鮮やかな着物が似合う絶世の美貌――思わず見とれていると師匠は喉を鳴らして愉快げに笑っておられる。思考を読まれたのじゃろう、知った上で快く笑うとはまたお人が悪い)「そんなことはどうでもいい。まあ、座れ」「はい」(わらわはゆっくり立ち上がり、そのまま対面へと座る) (03/25-21:08:11)
キヨヒメ > (……しかし、何を話したものやら。師匠はきっと全てをご存知のはず。神というのはそういうもの、人の手が及ばないからこそ神なのじゃ。しかし、師匠は気にせずに話し出す)「キヨヒメ、お前は何の為に戦っている?」(――その質問に、わらわは目を丸くした) (03/25-21:11:58)
キヨヒメ > (きっと、その質問には少し前までは答えられなかった。しかし、今は違う。口元に笑みを浮かべ、今のところの答えをわらわは口にした)「師匠から授かった神武を用いて為したいことを為し遂げる為に戦っています。人を殺す力で人を活かし、奪う為の力で助ける。そういったことを、私はしたいと思っています」 (03/25-21:15:28)
キヨヒメ > 「為したいとは言うが、ひとりの女として生きたいとは思わないのか?」「思っています」「では何故、刀を握る?刀を握らずとも飯を炊いて男を立てていればいいだろう」「米を炊くだけでは出来ないこともあります。そして、この刀を捨てることはいたしません」「命を捨てることになってもか」(静かに見つめる瞳は嘘を許さない鋭さがあった。……しかし、わらわは静かに口元を緩めてみせる)「命は捨てません。その為に、自分の身を守れるようになりたいと思っています。この未熟な身にさらなるご指導を願います、師匠」 (03/25-21:22:50)
キヨヒメ > (その答えを聞いた途端、師匠はニヤリと笑う。)「ククッ、この程度では足りんと申すか。貴様にはそれなりにモノは教えたぞ?」「はい。ですが、まだまだ足りぬのですわ」「お前は子供だろう?そんなことを言うの5年早いが」「欲しいものはいつでも欲しいのです。……いただけますね、師匠?」「小生意気に言うようになったな、泣き虫め」「今は弱虫ではありませんわ、師匠」 (03/25-21:26:59)
キヨヒメ > (師匠はクツクツと楽しそうに笑うと、おもむろに手を伸ばしてわらわの頭を撫でる。大きく、優しい手じゃ)「師匠らしいことをする気はなかったが……前よりも大人になったな、キヨヒメ」(何処か、包み込むような手付き。……正直なところ死んだ方がマシだった思い出しかないが……)「ま、積もる話は現で聞かせてもらおうか?ゼルとやらを連れてこい、面白そうだ」(あ、これあの方を相手に暇つぶしする気だ……)「当然だろう?弟子の夫をつまみ食いするくらい許せよ、イイ男なのだろう?」「あの、それ、カオルコ先生お得意のドロドロ小説みたいなヒドいこと言ってますけど……」「カカ、冗談だ」(冗談に聞こえぬのじゃが) (03/25-21:31:59)
キヨヒメ > 「さぁて、いつものように肉体を……と思ったが今回は治してやらん」「え、なんでですか」「何処の神か知らんが他所の流派に教えを乞いおって。吾のシゴキはともかく他所の面倒までは見ぬぞ、弟子入り時に教えた筈だが?」(あ、そういえば。で、でもそんな殺生な!)「殺生も関白もない。刀を握るのは治るまで禁ずる、たまにはなんでそんなになったのか考えることだな」「し、師匠!お、お待」(言う前に、目の前が白んでゆく。ああっ!夢が!夢が覚めてしまう!せめて身体を直し――) (03/25-21:35:58)
ご案内:「異世界 -2-」からキヨヒメさんが去りました。 (03/25-21:36:01)
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