room51_20200509
ご案内:「異世界 -山奥の小屋-」にミクズさんが現れました。 (05/09-15:43:50)
ミクズ > (――誰の気配すらない山奥に、その小屋はあった。ずっと昔からあったであろうそのあばら家はひどく老朽化しており、今にも崩れ落ちそうだった。) (05/09-15:44:58)
ミクズ > (その小屋の中で、一人の男が椅子に縛り付けられていた。猿ぐつわを噛まされ、後ろ手に結ばれた彼はひどく憔悴しており、脱水症状が伺える虚ろな目をただぼんやりと向けていた。――なぜ、どうしてこうなった?問いかけたところで返ってくる答えはなく、ただ沈黙だけがそこにあった。 コツ、コツ、と足音が響く。戸を開き、現れたのは狐面の女――ミクズ)「はいはーい、こんにちはー。この山奥生活には慣れてくれたかしら?」(現れた女の声は普段の媚を帯びた歌うような声色ではなく、どこか底冷えするような冷酷な声であった。)「スラムの子供たちを親元に返すって目的でよくもまあここまでのことをしたものね。私を何がしかの罪で捕らえるために証拠まででっち上げてくれたみたいねぇ?おかげで痛くない腹を散々探られるわ、ガサ入れで子どもたちが怯えるわ、大変だったわあ。各方面に迷惑をかけるわ金は飛んでくわ、散々だったわ」(ポンポン、と頭を撫でるとその顎を掴んで顔を近づけた。役人の男は理解する、この微笑みを絶やさぬ女は今、『笑っていない』のだと) (05/09-15:52:43)
ミクズ > 「それで――なんだっけ?『子供たちを自分の為に使う悪党』だっけ?それ以外にもいーっぱい悪口言ってくれたよねェ、自分は奴隷商の口車と親たちの綺麗事を真に受けて、こっちの事情はお構いなしにやってくれてさぁ。……お前たちが見殺した者たちを引き上げ、妾の好きなように育てて何が悪い?言ってみよ」(途中から、ミクズの言葉は怒りに満ちていた。知らないコミュニティからの介入と現実を見ない上流階級特有の傲慢。反吐が出るような偽善の数々は女狐の逆鱗に触れたのだ。そして、そのただならぬ空気に役人の男は必死に身体をよじらせる。そんな男をミクズは優しい笑みを向け、その頬を撫ぜてやる。)「安心せい、お前の死に方は不運にも獣に食われての死じゃ。官憲とて木っ端役人の事故を調査するほど暇ではなかろう?……誰にも気づかれぬまま、妾の腹の内よ――」(――触れていた手が肥大化し、ナイフのような爪が生え揃い白銀の毛に包まれてゆく。人ならざるモノ、目の前に現れる凶悪なナニカを目の当たりにし、けたたましい悲鳴が山の中に消えていった――) (05/09-16:04:17)
ご案内:「異世界 -3-」からミクズさんが去りました。 (05/09-16:04:21)
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