白銀の丘
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ご案内:「白銀の丘」からジュリンノさんが去りました。
ジュリンノ>ぬぅぅぅぉおおおおおおおぁぁあぁぁ…………あぁああああああッッッ!!!!!! (そして意を決し、一心不乱に疾走。 強烈な肉体強化の術と中級クラスの炎の魔法力の緻密な行使、突風を背に受けつつも体幹を保つという、魔法力は勿論それ以上に精神力に著しく鞭打ちながら、少年は駆ける。今現在戻るべき地に……”生還”に二文字を達成せんが為に。)
ジュリンノ>ぁ……ガハ…っ……(蹲りながら、少年は思考する。このまま帰るにしても、今度はこの風向きを背に歩く必要がある。 真っ向から突風に逆らうのと同じ突風を背に受けながら歩くのでは、難易度も脅威も違うというモノ。……つまり、ここから生きて帰るのは、この環境にひたすら立ち向かうより遥かに難しく…惨い。けれど)……上………等………ぉ……!!! (困難であればある程、生存本能が疼く。プライドが昂る。這ったまま方向転換し……) おぁぁぁぁぁッ!!! (咆哮と共に大地を力強く殴りつけ、その反動で無理やりに立ち上がる。)……フゥ……フ……ぅ………(…この状況下じゃあ、さっきみてェに風を出して水筒を使う状況には持ち込めねェか……つまり。今俺の体内にある魔法力と、腕輪を彩る宝石がひとつ『エルダーガーネット』の魔法力が尽きるまでに此処を出れなきゃ…… この状況下、少年は笑みを象った。) やッ……ちゃるはあああああああああぁぁあああああ!!! (両の拳を握りしめ、右拳は爪が食い込んで鮮血が吹き荒れるほどに叫ぶ。 少年の全身を覆う青白いオーラが更に荒々しさを増す。 今施している肉体強化に…更に肉体強化の術を施し、更に飛躍的に肉体能力を増強し、風速40メートルの突風を背にしても尚体幹を保てるようになった。)
ジュリンノ>ハァ…………ハ………ァッ………!! (今度ばかりは叫ぶ気力も湧かないのか、弱弱しく咽ながら両手と両膝を雪原に突いて蹲る。 闇雲に遊んでいるようで肉体強化、灼熱、どれかひとつでもバランスを崩せば少年は此処を踏破するどころかこの地から帰還する事さえ怪しい絶体絶命な状況下にある。 そう、今少年が行っているのは極限状態に身を置く事で炎属性を中心にした魔法力の行使の鍛錬である。 ”敵”はこの過酷極まりない環境そのもの。 鍛錬とは、”敵”を用意する事でその成果を数倍にも高めるのだ。)
ジュリンノ>ぁづいッ!!?わ、ぃて”ッ!!!?ぢ、ぢめで……ぁ、ああうああああえおあうあういぉぇぃぇぉぁぁぁぁぃぅッ!!!???(一度全身全霊を出し尽くしてそれを乱されたのである。今度ばかりは復帰は容易な事ではない。わずか数分で溶けた分が再び降り積もった雪原の中を転げ回り翻弄される姿。 もし腕輪の灼熱の輝きが消え失せれば、この少年は瞬く間に凍り付く事だろう。この灼熱の輝きさえ、一瞬集中力が途切れようものなら即座に霧消してしまう絶妙なバランスで展開している層である。 雪の中で蹲りながら幾度も咽込む)
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