シナリオ:地下摩天楼の乱ミーティングまとめ ---内藤雪道が話したこと--- ◇依頼内容 廃墟の研究所に潜入。書類と、できれば写真を捜索、手に入れる。 ・書類 研究所のエースだった研究者が紙で残したもの。タイトルは『記憶および感情の数値化』 内容は全て暗号で記されている。暗号を解ける者は行方不明の二人を除き全て死亡が確認されている。 その二人のうちの一人は、研究者の娘である。娘は内藤の妻だった。恐らく死んでいる。 書類は内藤が自身の手で燃やしたいらしい。 ・写真 『結婚祝賀パーティ』と垂れ幕のかかったホールで撮られた写真。 タキシード姿の十代そこらの内藤と、ウェディングドレス姿の同年の少女が映っている。 二人の背後には盛装した大人が数人並んでいる。 書類は研究者本人の部屋に保管されていると予想される。 写真は研究所のどこにあるか分からない。 ・研究所 十年以上前に放棄されている。内藤の個人的な感情により整理などはほとんどしていない。 コンピュータなどはほとんど持ち出されているらしい。 ◇世界について 十数年前に巨大な戦争が勃発し、主要な国家はほぼ壊滅。森林なども大半が消失。 「瓦礫の寄せ集めのような都市」が林立している。 貧富の差は激しい。 戦争時に富裕層と科学技術は地下に避難し、発展はろくにしていないものの技術は健在。 魔術や超常現象の類は無い。 ◇予想される危険について 研究所自体は無人だが、下田の部下に遭遇すれば戦闘の恐れ。 装備は内藤曰く「旧式」。小銃、拳銃、手榴弾、ナイフなどなど。 監視装置、盗聴器、小型ロボットカメラなどはある可能性が高い。 金属探知機は部下の武器も引っかかるためある可能性は低い。 元々研究所にあった防犯設備は機能していないはず。 ◇その他 ・研究所のある都市は、元々内藤が支配していた二つの都市の片方であり、ミーティングの一週間前に下田という男に占領された。  占領理由は「下田の個人的な怨恨も大いにあいまっている」らしい。  下田は「単純なところが短所であり美点である男」であり、廃墟同然の研究所には恐らくまだ手を出していない。 ・研究者の娘=内藤の妻=写真に映っているウェディングドレス姿の少女。 ・街の者なら色々知っているらしい。 ・雨口は、内藤の妻を殺した容疑者の最有力候補。「信用できるが信頼できない女」。 ・暗号の参考として提示した写真(ルイに渡った)は、探して欲しい書類とはまた別の研究書類らしい。 ---雨口新が話したこと--- ◇雨口自身のこと ・こういう依頼をたくさんこなしていて、内藤にはたーっぷり貸しがある。 ・雨口はあくまで「おはなしのおねーさん兼歌のおねーさん兼便利屋さん」 ・今回の役目は「内藤と引受人の仲介役」 ・研究者夫妻が「死刑に処された」当時は十八歳。 ◇研究者夫妻について ・夫のほうは『記憶および感情の数値化』の研究を行っていた。 ・妻のほうは、脳以外全て機械でできた「生体機械兵」とやらの研究を行っていた。 ・内藤財閥が研究所および生体機械兵のバックアップを行っていたが、戦争の不満で暴徒化した民衆を鎮めるために研究所を生贄にすることを、既に財閥に嫁いでいた夫妻の娘が決定。夫妻を銃殺刑に処する。  しかし妻の死体は公には確認されておらず、民衆の前に首から上の無い夫の死体が晒された。  雨口が「諸事情で」夫の死体をDNA鑑定しており、死体自体は本人のものだと確定している。 ・その後、内藤財閥も民衆のテロに遭い壊滅。財閥の人間はほとんど殺されたものの、内藤雪道含む一部の人間はしぶとく生き残り、結局は都市を支配するに至っている。 ・暗号を解読できるのは、研究者夫妻とその娘。妻と娘は死体が見つかっていない。