異なる複数の吐息とざわめき
2018/12/04/21:10:28
No.677
|
|
677.
記録者不明
|
ここに、誰に記録されたのか、誰のものなのか、いつできたのか なにもわからぬ書がある
ただ分かることは、伝説であるとも実在しないとも現実に存在するとも言われるある亜人達と、その仲間達の記録らしい、というだけ
いや、ただの物語かもしれないが…
人知れず、いつの間にか紙に記されるものは誰のためのものなのか、誰に向けるものなのか 何の目的なのか
いづれでもないのかもしれない |
|
678.
龍
2018/12/04/21:23:39
|
皇記歴102年 霜深の月 21日
昨日夜分はかなり冷えていた そこから朝にかけて日が照ったせいで水が蒸発し霧が出ている 俺だけならどうということはないのだが、何者かに接触した際に向こうから何かに誤認されることもある …まぁ、この広い浅瀬でそのようなことも滅多にないのだが
しかし、状況が状況なだけに、もし接触する者があるならばそれはターゲットか敵だろう
――――――――
ある依頼で探している、建国の英雄がこの地に居ると聞きつけ、遠路はるばる海岸線をひたすらに歩いてきた
…というくだりもこれで何度めか
期待してはいないがそろそろ当たりを引きたいものだ… |
|
679.
龍
2018/12/05/17:54:32
|
ロフォス戦役から…もう4年か。
ソルロトー大陸から海を隔て東、セメラン大陸の北西部の海岸にいる。 中央部から外れて北だが、南部から暖かい海水が流れるため思ったより気候はゆるやかだ。
今から約20年前にこの大陸を揺るがした大戦が終わり、その残り火も燻るのみとなった…筈だったが、何の因果か俺と相棒はその再燃の火種となるかもしれない、そんな存在を探して回っている。
…個人的には、
それらは見えないだけで既に地面のしたで燃え広がり…俺達はそれを消し止める素材を探しているのではないか
そう感じることもある
いや、確信する |
|
|
|